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みどりの日とは?日付が変わった経緯や昭和の日との関係、当日の過ごし方

2023年12月1日

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緑

ゴールデンウィークに構成されている祝日の1つ、みどりの日。

その名前通り、緑に関係する祝日だろうと思えますが、なぜ、みどりの日という名の祝日ができたのかまでは具体的に知らない方も多いのではないでしょうか。

また、みどりの日は日付が変わったことをご存知でしょうか。

今回は、みどりの日ができた由来や意味、現在に至る経緯までを紹介します。

他の年中行事・イベントについては、下記記事でまとめていますので併せてご参考ください。

みどりの日とは

みどりの日は、自然や緑を大切にするための日で、もともとは昭和天皇の誕生日に由来して制定された国民の祝日です。

国民の祝日に関する法律(祝日法)では、「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ日」を趣旨に制定されています。

みどりの日は、5月の3連休の中日にあたる5月4日で、ちょうど木々の新芽が芽吹く新緑の季節です。

植物や生物などの自然に親しみをもちつつ、自然から与えられている恵みに感謝して豊かな心を育むための日といえます。

みどりの日は、もともとは昭和天皇の誕生日に由来して制定された国民の祝日で、1989年から2006年まで実は4月29日でした。

5月のカレンダー

みどりの日が現在の形になるまで

みどりの日ができたきっかけは何だったのか、日付が変わったのはなぜでしょうか。

ここでは、みどりの日ができた理由や現在の形に至るまでの経緯を解説します。

みどりの日ができた由来

1989年(昭和64年)1月7日、昭和天皇が崩御され、「天皇誕生日」は明仁上皇(平成天皇)の誕生日である12月23日に移動されることになります。

それまでの天皇誕生日だった4月29日は、ゴールデンウィークを構成する祝日の1つでもあり、国民の生活に影響が出ることなどが懸念されたため、「みどりの日」に名称を変えて祝日として残されました。

みどりの日という名は、昭和天皇が植物に造詣が深く、自然をこよなく愛されたことから緑にちなんで名づけられたのが由来です。

昭和天皇は、幼少期から生物に関心をもち、生涯にわたり生物学者として標本収集や植物の研究を続け、生物学の発展に多大な貢献をされてきました。

みどりの日は、もともと昭和天皇の誕生日に定められた祝日というわけです。

蝶

暫定祝日だった5月4日

前述の通り、みどりの日は現在5月4日ですが、もともとは昭和天皇の誕生日である4月29日でした。

ところで昔の5月4日は、「国民の休日」と呼ばれる休日だったことを覚えているでしょうか。

5月4日は当時、5月3日の「憲法記念日」と5月5日の「こどもの日」の間に挟まれた飛び石連休でした。

平日ではあるもののその前後は祝日のため、多くの方は連休の合間に出勤や通学をしなければいけない状況だったわけです。

そこで1985年の祝日法改正により、国民の祝日に挟まれた平日は休日にすることが決まり、5月4日は暫定祝日とする「国民の休日」となった経緯があります。

日本国旗

みどりの日が日付移動された経緯

暫定祝日だった5月4日の「国民の休日」は、昭和天皇の崩御後、このまま連休の形を存続させるために、18年間もの続いた「みどりの日」を玉突きで押し出す形で2007年より5月4日になりました。

4月29日から5月4日に日付が移動されても、新緑の季節であることに変わりはないでしょう。

なお、当初4月29日だったみどりの日は、2007年より「昭和の日」に名称が変更されています。

昭和の日については、下記記事で解説していますのでご参考ください。

みどりの日に関する行事・過ごし方

みどりの日は、山や海、川、植物などの自然に感謝する日でもあります。

この日はどんな行事・イベントが行われているのでしょうか。

みどりの月間

新緑の季節を迎えるこの時期は「みどりの月間」(4月中旬~5月中旬)として、木工クラフトや丸太切りといった緑や森林に親しんでもらえるような緑化行事・イベントが行われています。

詳しいイベント内容については、林野庁の公式サイトを参考にしてください。

丸太

公園の入園無料

みどりの日になると、国営公園や都立公園、その他の公園が無料開放されたり、自然に関するイベントが開催されたりします。

東京都内では、浜離宮恩賜庭園や神代植物公園のほか、清澄庭園、旧古河庭園、小石川後楽園なども入園無料ですので、お近くの自治体サイトもしくは公園サイトをチェックしてみてください。

また、ゴールデンウィークを構成する祝日の1つでもあるため、さまざまなグルメ・体験イベントや季節の花イベント、企画展なども盛大に催されるため、各公式サイトを確認してください。

夏の気配を感じつつも爽やかな時期でもあるため、家族で地元への帰省や新緑に触れる旅行などへお出かけするのもおすすめです。

なお、5月は真夏の7月や8月よりも紫外線量が多いといわれているため、天気のいい日には日焼け止めを忘れないようにしましょう。

みどりの日は植物園の日

みどりの日は、実は植物園の日でもあります。

日本植物園協会が2007年に、5月4日のみどりの日を「植物園の日」として位置づけ、ふるさとの植物を守ることをテーマにした普及活動を行っています。

これにより、全国各地で植物園の無料開放やさまざまなイベントを実施していますので、公式サイトをチェックしてみてください。

植物園は、あらゆる植物を知るきっかけにもなり、天気が良くない日でも楽しめるのでおすすめです。

筆者は京都へくると、必ずといっていいほど京都府立植物園へ寄ります。

春から夏にかけて咲く植物で園内が華やかになり、珍しい品種も見られるなど新たな発見があるので面白いです。

以下の記事では、京都の美しい新緑スポットを紹介していますので併せてご参考ください。

動物園や水族館も無料公開

みどりの日は、植物園や庭園といった緑に関する施設だけが入園無料ではありません。

生物も自然の1つのため、動物園や水族館でも無料で入園できる施設があります。

東京都内では、恩賜上野動物園・多摩動物公園・井の頭自然文化園・葛西臨海水族園でも無料で入園できますので、お近くの自治体サイトや目的の施設サイトをチェックしてみてください。

終わりに

みどりの日は、激動の時代を乗り越えてきた昭和天皇の自然をこよなく愛した人柄から由来して名づけられた祝日でした。

パソコンやスマートフォンに触れることが多い日常で、酷使している目や心身を癒せるのは緑に囲まれた自然に触れることです。

この日は、デジタルデトックスも兼ねて、緑あふれる森林や庭園のほか、登山、ピクニックなどに出かけて、自然と触れ合いながらリフレッシュしてはいかがでしょうか。

新緑

以下の記事では、記録に残る元号の中でもっとも長く続いた昭和時代に関わる「昭和の日」について紹介しています。

当初は「みどりの日」だった4月29日が「昭和の日」になった経緯、昭和天皇についても触れていますので、昭和時代を振り返るきっかけになれば幸いです。

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