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旧暦における月の呼び名、和風月名とは?12ヶ月ある名前の由来や意味も解説

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旧暦における月の呼び名、12ヶ月ある和風月名の由来や意味とは?

睦月・卯月・皐月・葉月・神無月など・・・。

特に12月になると、師走は何かと慌ただしいという言葉が飛び交い、聞き覚えのある方もいるでしょう。

日本には、古くから和風月名と呼ばれる月の呼び名があります。

現代では、1月・2月・3月…と数字を使った月名ですが、旧暦だった明治時代までは季節や自然に合わせた和風月名で呼ばれていました。

今回は、和風月名の意味から、旧暦で12ヶ月を表していた睦月・如月・弥生・卯月・皐月・水無月・文月・葉月・長月・神無月・霜月・師走の由来や意味について紹介します。

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和風月名とは

現在の月は1月・2月・3月などの数字で呼ぶが、明治時代までは和風月名と呼ばれる月を表す呼び名があった

日本には、古くから「和風月名(わふうげつめい)」と呼ばれる、旧暦の月を表す呼び名があります。

和風月名は、旧暦の季節や行事、風習に合わせて名づけられた月の名前です。

現在の新暦でも1月・2月・3月などの数字とは別に使われることがありますが、旧暦の季節感とは1~2ヶ月ほどのずれがあります。

例えば、新しい年の始まりにあたる1月を「睦月(むつき)」と呼びますが、旧暦の1月は現在の1月下旬から3月上旬頃にあたります。

明治時代まで用いられた旧暦(太陰太陽暦)と、現在の新暦(太陽暦)については、下記記事で解説していますのでご参考ください。

和風月名の起源

和風月名は、旧暦の時に使われていた月の呼び名で日本最古の書籍とされる日本書紀にその証が記載されている

和風月名は、旧暦(太陰太陽暦)の時に使われていた月の呼び名です。

日本最古の書籍とされる日本書紀には、二月(きさらぎ)・四月(うげつ)といった訓読みが書かれています。

なぜこの名前が使われるようになったのかは、はっきりわかっていませんが、当時の人々にとっては、身近な自然や季節の変化、人間の日常生活を表した素朴な月名として生まれたと考えられています。

12ヶ月の和風月名、新暦での時期

12ヶ月に割り当てられた和風月名の図、現在の新暦における時期とは約1ヶ月のずれがある

1月から12月までの12ヶ月に割り当てられた和風月名は、以下の通りです。

新暦における時期も記載していますので、ご参考ください。

  • 1月:睦月(むつき)/2月前後
  • 2月:如月(きさらぎ)/3月前後
  • 3月:弥生(やよい)/4月前後
  • 4月:卯月(うづき)/5月前後
  • 5月:皐月(さつき)/6月前後
  • 6月:水無月(みなづき)/7月前後
  • 7月:文月(ふみづき)/8月前後
  • 8月:葉月(はづき)/9月前後
  • 9月:長月(ながつき)/10月前後
  • 10月:神無月(かんなづき)/11月前後
  • 11月:霜月(しもつき)/12月前後
  • 12月:師走(しわす)/1月前後

ここからは、月ごとに和風月名の由来や意味を詳しく解説していきます。

1月の和風月名:睦月

旧暦の1月は、睦月(むつき)と呼び、現在の新暦では1月下旬から3月上旬頃です。

睦月の由来・意味

1月の睦月は、正月に親族一同が集まり、仲睦まじく新年をお祝いすることを指す

睦は、睦び・親しくするという意味からきており、正月に親族一同が集まり、仲睦まじく新年をお祝いすることを指しています。

睦月以外の別名・異称

1月は睦月以外にも、「初春月(はつはるつき)」「新春(しんしゅん)」といった別名があります。

正月

正月(しょうがつ)は、私たちも1月1日から3日までを表す言葉として使っているように、1年の最初の月という意味です。

正月については、下記記事も併せてご参考ください。

元月・初月

元になる月・始まりとなる月・初めの月という意味として、元月(もとつき)・初月(しょげつ)ともいいます。

新春・初春月

1月は睦月以外に、新春・初春月ともいわれ、旧暦の1月は立春に近く春は1年の始まりを意味していた

新春(しんしゅん)・初春月(はつはるづき)は、春の初め・新しい春という意味で、新春は年賀状の賀詞によく用いられます。

旧暦の1月は立春に近いこと、二十四節気が始まることから春は1年の始まりを意味していました。

二十四節気については、下記記事をご参考ください。

2月の和風月名:如月

旧暦の2月は、如月(きさらぎ)と呼び、現在の新暦では2月下旬から4月上旬頃にあたります。

如月の由来・意味

2月の如月は、まだ寒さが残る季節に衣(着物)を重ね着することを意味する衣更着が語源とも

如月の漢字は、中国最古の辞書に「二月を如となす」と記述があることに由来します。

厳しい冬が終わり、春に向かって万物が動き出す時期という意味ですが、如月を「きさらぎ」と読むのは実は日本だけです。

まだ寒さが残る季節に、衣(着物)を重ね着することを意味する「衣更着(きさらぎ)」が語源ともされています。

如月以外の別名・異称

2月は、如月以外に、ウメの咲く季節に合わせた「梅見月(うめみづき)」、雪が解け始める「雪解月(ゆきげづき)」があります。

梅見月

2月は如月以外に、梅が咲く季節を意味して梅見月という別名も

梅見月(うめみづき)は、旧暦の2月が現在の3月頃にあたり、梅が咲く季節を意味していることからきています。

雪解月

雪解月(ゆきげづき)は、雪が解け始める月という意味で、二十四節気でも2月中旬に、雪から雨へと変わり降り積もった雪や氷が解け出すという「雨水(うすい)」になります。

二十四節気については、下記記事をご参考ください。

仲春

季節は初・仲・晩に分けられ、春の場合は初春・仲春・晩春です。

また、旧暦では1月から3月までが春にあたるため、2月は仲春(ちゅうしゅん)となります。

3月の和風月名:弥生

旧暦の3月は、弥生(やよい)と呼び、現在の新暦では3月下旬から5月上旬頃です。

弥生の由来・意味

3月の弥生は、暖かな陽気に草木がいよいよ生い茂る月という意味から

弥生は、「木草弥生ひ生ひ茂る月」という言葉が語源です。

弥には、いよいよ・ますますという意味もあることから、暖かな陽気に草木がいよいよ生い茂る月ということに繋がっています。

弥生以外の別名・異称

3月は、古代中国で禊を行っていた「禊月(けいげつ)」のほか、花が咲く季節であることを意味する「花見月(はなみづき)」や「桜月(さくらづき)」という呼び名があります。

禊月

禊月(けいげつ)は、古代中国で3月3日に禊を行っていたことに由来しており、上巳の節句(桃の節句)がある月という意味です。

上巳の節句(桃の節句)については、下記記事もご参考ください。

夢見月

3月は弥生以外に、サクラに夢見草という呼び名があり、桜が咲く月という意味で夢見月という別名も

この時期に開花するサクラには「夢見草」という呼び名があり、桜が咲く月という意味で夢見月(ゆめみづき)と名づけられました。

他にも、サクラを筆頭に花が咲く季節であるため、「花見月」「桜月」という異称もあります。

晩春

旧暦では、1月から3月までが春だったため、晩春(ばんしゅん)とも呼びます。

4月の和風月名:卯月

旧暦の4月は、卯月(うづき)と呼び、現在の新暦では4月下旬から6月上旬頃です。

卯月の由来・意味

4月の卯月は、卯の花(ウツギの花)が盛りになる月であることから

卯月からが夏の季節とされ、この時期には衣替えをしていました。

卯は、卯の花(ウツギの花)のことで、「卯の花が盛りになる月」であることから呼ばれるようになったという説が有力です。

卯月以外の別名・異称

4月は、卯の花が咲く月を意味する「卯の花月(うのはなづき)」のほか、「夏初月(なつはづき)」「麦秋(ばくしゅう)」といった異称もあります。

夏初月

夏初月(なつはづき)は、旧暦で4月から6月までが夏だったため、夏の初めの月という意味です。

麦秋

4月は卯月以外に、麦の収穫をする時期で、麦にとっては秋にあたるという意味から麦秋とも

麦秋(ばくしゅう)は、麦の収穫をする時期で、麦にとっては秋にあたるという意味からきています。

清和

清和(せいわ)は、空が清々しく晴れている様子を指す呼び名です。

5月の和風月名:皐月

旧暦の5月は、皐月(さつき)と呼び、現在の新暦では5月下旬から7月上旬頃になります。

皐月の由来・意味

5月の皐月は、田植えを指す早苗月が短縮されてできた

皐月は、田に植えつける苗を「早苗」と呼び、田植えを指す「早苗月(さなえつき)」が短縮されて「さつき」という呼び方になったのが有力な説です。

また、皐という漢字は、水田を意味します。

皐月以外の別名・異称

5月は皐月以外に、雨が降る月として雨月、梅雨の梅の字から由来して梅月とも呼ぶ

5月は、皐月以外にも「稲苗月(いねなえづき)」や「田草月(たぐさつき)」など、田植えに関する別名があり、梅雨に由来する「雨月(うげつ)」、夏真っ只中を表す「仲夏(ちゅうか)」もあります。

早苗月・稲苗月

早苗月(さなえづき)は、前述通り苗を田んぼに植えつける時期、稲苗月(いねなえづき)」も幼い稲の苗を田んぼに植える月を意味しています。

田草月

田草とは、田の中の稲に交じって生える雑草のことです。

この田草を取り除く作業は、「田草取り」といって、田植えの後の重要な仕事だったため、田草月(たぐさつき)という異称もつきました。

雨月・梅月

旧暦の5月は、現在でいう6月頃にあたるため、梅雨の時期です。

雨が降る月として雨月(うげつ)、梅月(ばいげつ)は梅雨の梅の字から由来しています。

6月の和風月名:水無月

旧暦の6月は、水無月(みなづき)と呼び、現在の新暦では6月下旬から8月上旬頃を指します。

水無月の由来・意味

6月の水無月は、田んぼに水を張る季節であることから水の月としたのが本来の意味

水無月の漢字は、水が無い月と解釈しがちですが、「無」は助詞の「の」を意味し、田んぼに水を張る季節であることから「水の月」としたのが本来の意味です。

また、田植えを終える月でもあることから、文字通り、水が干上がる暑い季節という説もあります。

水無月以外の別名・異称

6月は水無月以外に、雷が多いことから鳴神月や雷月との別名も

6月は水無月以外にも別名があり、「風待月(かぜまちづき)」「鳴神月(なるかみづき)」「松風月(まつかぜづき)」などです。

風待月・松風月

風待月(かぜまちづき)や松風月(まつかぜづき)は、風を待つ(松)月を表しており、暑くなり、風が吹くのが待ち遠しい時期という意味からきています。

鳴神月・雷月

鳴神月(なるかみづき)や雷月(かみなりづき)は、旧暦の6月は新暦の7月から8月頃で雷が多いためです。

雷は「神鳴り」が語源で、神が鳴らすと捉えられていました。

7月の和風月名:文月

旧暦の7月は、文月(ふみづき)と呼び、現在の新暦では7月下旬から9月上旬頃で、ここから秋の季節になります。

文月の由来・意味

7月の文月は。七夕の夜に書物を開いて夜風にさらすことで、書の上達を祈る風習があったことが由来

昔は、七夕の夜に書物を開いて夜風にさらすことで、書の上達を祈る風習がありました。

もとは「文披月(ふみひらきづき)」と呼ばれていましたが、それが転じて文月になったという説が有力です。

また、稲の穂が膨らみ実る頃を指す「穂含月(ほふみづき)」や「含月(ふふみづき)」が変化して文月になった説もあります。

文月以外の別名・異称

7月は文月以外に、七夕のある月から七夕月、織姫と彦星が逢う月から愛逢月という異称も

7月は、他にも「七夕月(たなばたづき)」や「秋初月(あきはづき)」などの別名もあります。

七夕月・七夜月・愛逢月

七夕月(たなばたづき)は、旧暦の7月に七夕があるためで、七夜月(ななよづき)とも呼びます。

また、織姫と彦星が逢う月という意味から、愛逢月(めであいづき)という異称もあります。

秋初月

秋初月(あきはづき)は、旧暦の7月が秋に入るため、秋の初めの月という意味です。

親月

親月(おやづき、しんげつ)は、旧暦では7月に盂蘭盆会(お盆)が行われていたため、親の墓参りに行く月という意味からきています。

お盆については、下記記事をご参考ください。

8月の和風月名:葉月

旧暦の8月は、葉月(はづき)と呼び、現在の新暦では8月下旬から10月上旬頃です。

葉月の由来・意味

8月の葉月は、秋に入って木々の葉が舞い落ちる葉落月から由来

現在の8月で考えると、夏真っ只中で葉が生い茂り本格的な夏ですが、旧暦では秋です。

秋に入って、木々の葉が舞い落ちる「葉落月(はおちづき)」から由来し、葉月となりました。

葉月以外の別名・異称

8月は葉月以外に、秋になるとツバメが去ることから燕去月の別名も

8月は、葉月以外に「秋風月(あきかぜづき)」「燕去月(つばめさりづき)」などの別名があります。

秋風月

旧暦の8月は、現在の新暦では8月下旬から10月上旬頃で、秋風が吹く時期になるため、秋風月(あきかぜづき)と呼ばれます。

燕去月

燕去月(つばめさりづき)は、夏鳥である燕(ツバメ)が去っていくという意味です。

ツバメは、春に日本に渡ってきて巣をつくり子育てをし、秋になると南の国に帰っていきます。

旧暦と新暦では1ヶ月のずれがあるため、七十二候の9月・末候に「玄鳥去(つばめさる)」という言葉があります。

七十二候については、下記記事をご参考ください。

月見月・観月

月見月(つきみづき)や観月(かんげつ)は、旧暦の8月15日に中秋の名月・十五夜の月見をするためです。

十五夜や中秋の名月については、下記記事をご参考ください。

9月の和風月名:長月

旧暦の9月は、長月(ながつき)と呼び、現在の新暦では9月下旬から11月上旬頃にあたります。

長月の由来・意味

9月の長月は、秋の夜長を意味する夜長月から由来

長月の「長い」は夜の長さで、秋の夜長を意味する「夜長月(よながづき)」から由来し、長月になったという説が有力です。

長月以外の別名・異称

9月は長月以外にも、紅葉の時期を指す紅葉月とも

9月は、長月以外にも「紅葉月(もみじづき)」「菊月(きくづき)」などがあります。

紅葉月

旧暦の9月は、現在の新暦では9月下旬から11月上旬頃で紅葉の時期となるため、紅葉月(もみじづき)とも呼ばれます。

菊月・菊咲月・菊見月

菊月(きくづき)は、キクの花が咲く月を意味し、菊咲月(きくさきづき)・菊見月(きくみづき)という異称もあります。

9月9日は重陽の節句で、菊を用いた風習があるため、別名で菊の節句ともいわれています。

重陽の節句(菊の節句)については、下記記事で解説していますので併せてお読みください。

10月の和風月名:神無月

旧暦の10月は、神無月(かんなづき)と呼び、現在の新暦では10月下旬から12月上旬頃を指します。

神無月の由来・意味

10月の神無月は、収穫祭で農作物の実りを神に感謝する月であったことが由来

神無月の「無」も水無月と同じで、「無い」ではなく助詞の「の」を表しており、神が無い月という意味ではなく、神の月という意味です。

旧暦の10月は収穫祭が行われ、農作物の実りを神に感謝する月であったことが由来ですが、島根県の出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれます。

これは10月になると、出雲大社に日本全国の神様が集まり、人々のご縁を結ぶ神々の大会議(神儀)が開かれるためです。

神無月以外の別名・異称

10月の神無月以外に、全国の神様が出雲大社に集う、神在月という異称も

前述の通り、全国の神様が出雲大社に集う「神在月(かみありづき)」のほか、「醸成月(かみなしづき)」という別名もあります。

神在月

神在月(かみありづき)は、全国の神様が出雲大社に集うという意味で、島根県の出雲地方での呼び名です。

醸成月

醸成月(かみなしづき)は、翌月に行われる新嘗祭(にいなめさい)のために、新米で酒を醸(かも)す月という意味です。

醸成月という言葉が転じて、神無月という月名がついたという説もあります。

新嘗祭については、下記記事をご参考ください。

初霜月

初霜月(はつしもづき)は、初霜が降りる頃を意味します。

11月の和風月名:霜月

旧暦の11月は、霜月(しもつき)と呼び、現在の新暦では11月下旬から翌年の1月上旬頃です。

霜月の由来・意味

11月の霜月は、霜が降りる時期のため

この時期になると霜が降りるため、「霜降月(しもふりつき)」から変化して、霜月という名がついたとされています。

霜月以外の別名・異称

11月は霜月以外に、歌舞を奉納する神楽が盛んに行われる時期のため、神楽月と呼ばれることも

11月は、霜月以外に「神帰月(かみきづき)」「神楽月(かぐらづき)」などがあります。

神帰月・神来月

10月に出雲大社に集まった全国の神様がそれぞれの神社に帰っていくことに由来して「神帰月(かみきづき)」「神来月(かみきづき)」という別名があります。

神楽月

神様に歌舞を奉納する神楽が盛んに行われる時期のため、「神楽月(かぐらづき)」と呼ばれることもあります。

霜降月

旧暦の11月は、現在の新暦で12月頃にあたり、霜が降りる時期です。

霜が降る月という意味で「霜降月(しもふりつき)」という異称がつき、霜月(しもつき)という呼び名の由来でもあります。

12月の和風月名:師走

旧暦の12月は、師走(しわす)と呼び、現在の新暦では12月下旬から翌年の2月上旬頃です。

師走の由来・意味

12月の師走は、参拝客が増えたりお経を読んでもらったりする時期で御師が走るくらい忙しいことから

12ヶ月の中で唯一、「月」がつかない師走ですが、師が走るほど忙しいことを意味しています。

師というのは、神社や寺で参拝客の世話をする「御師(おんし)」と呼ばれる人のことです。

この時期は現代と同じく、初詣を含めて参拝客が増えたり僧侶を迎えてお経を読んでもらったりするため、年末は走るくらい忙しいということで、師走と呼ばれるようになったそうです。

師走以外の別名・異称

12月は師走以外に、初春を象徴する梅の花が咲き始める頃を指す、梅初月という異称も

12月は、師走以外に「梅初月(うめはつづき)」「除月(じょげつ)」という別名もあります。

梅初月

梅初月(うめはつづき)は、初春を象徴する梅の花が咲き始める頃を意味し、初春を待ち望む気持ちが込められています。

除月

除月(じょげつ)は、古い年を除く月という意味で、大晦日の夜に鐘を鳴らすことを「除夜の鐘」と呼ぶことと同じです。

大晦日や除夜については、下記記事をご参考ください。

終わりに

季節に応じて移り変わる空・山・海の自然

日本の季節や風土を連想させる言葉などを使って名づけられた、和風月名。

旧暦にあたる太陰太陽暦を用いていた明治時代までは、それぞれの月を1月・2月・3月など数字ではなく、季節に応じた行事や風習に由来した和風月名で呼んでいました。

睦月・如月・弥生・卯月・皐月・水無月・文月・葉月・長月・神無月・霜月・師走・・・。

和風月名それぞれの名称に込められた由来や意味を知ると、月日の移り変わりをより身近に、古き良き日本の姿を感じる気がしますがいかがでしょうか。

月暦 壁掛けカレンダー

以下の記事では、同じく月ごとに配列した花暦を紹介しています。

昔の人々にとって季節を予知する役割をもっていた12ヶ月ある暦で、旧暦と現代における新暦の花暦を写真付きカレンダー形式で掲載していますので、併せてお読みください。

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