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E-E-A-Tに必要な4つの品質要素、評価を高めるSEO対策とは?<英語のIT用語集・2>

2023年6月29日

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E-E-A-Tに必要な4つの要素、評価を高めるためのポイントとは

YMYL、PREP、PDCA、AISAS、PASONA・・・。

近年、アルファベット3~6文字の頭文字をとって表した、謎のWeb・IT用語を見かけたり聞いたりする機会が増えてきたと感じる方も多いでしょう。

特に、4文字のアルファベットが目立ち、例をいくつか挙げるとキリがないですが、頭文字をとって構成されたこれらの英単語は何を意味しているのか。

どういった目的や働きがあるのか、どう意識し使ったらいいのか、少し似ているようで違うこともあり、紛らわしいという方も多いのではないでしょうか。

今回は、Googleの品質評価ガイドラインに関わる「E-E-A-T」について紹介します。

E-E-A-Tの意味や評価を高めるポイント、YMYLとの関係などを簡潔に解説していきますのでご参考ください。

E-E-A-T(旧E-A-T)とは?

E-E-A-Tとは、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字をとった略称で、Googleが独自に定めた良質なWebサイトを評価する基準のことです。

読み方は、「ダブルイーエーティー」「イーイーエーティー」で、前身の「E-A-T(イーエーティー)」に、経験の「E」が追加されたものになります。

E:Experience(経験)
E:Expertise(専門性)
A:Authoritativeness(権威性)
T:Trustworthiness(信頼性)

E-E-A-Tを考慮してWebサイトの品質を高めれば、SEOの良い効果が期待できます。

つまり、E-E-A-Tを考慮しなければ、Webサイトの品質が上がらないという意味です。

具体的にいうと、特定のトピックやテーマを網羅して明確な文章が書けていなかったり、関連ページの作成や関連ページ同士の相互リンク(内部リンク)、SNSなどの外部サービスを通じたWebサイトのPR・宣伝が疎かになることが挙げられます。

そうなると、ユーザーにより役立つ情報コンテンツが提供できなかったり、被リンクの獲得が促進できない可能性が出てきます。

その結果、Googleに評価されにくい状態になり、キーワードの検索順位が上がりづらくなるということです。

こうしたよくない状況を回避するために、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されているE-E-A-Tを考慮して、Webサイトの品質を高めましょう。

E-E-A-Tに見る4つの評価要素

E-E-A-Tに見る4つの評価要素イメージ図

検索アルゴリズムが進化していく中で、Webサイトの品質を正しく評価するために、Googleは4つの評価基準を重要視しており、SEOでも重要な考え方となっています。

経験(Experience)

E-E-A-Tの「経験(Experience)」とは、コンテンツの作成者や運営者がもつ、必要な実体験や人生経験のことです。

例えば、SEOに携わって1ヶ月のSEO初心者の人が作ったSEOのコンテンツは、SEOについての経験や体験の量が少ないため、信頼されにくい状態です。

一方、SEOに携わって15年のSEO上級者の人がいるとした場合、このSEO上級者の人が作ったSEOのコンテンツは、SEOについての経験や体験の量が多いため、より信頼されやすいことになります。

こうした考え方が、E-E-A-Tの「経験・体験」(Experience)にあたります。

Webページで述べる内容やトピックに対して、実際に経験や体験をしたタイムリーな情報は、経験としての評価だけでなく、読者にとっても価値のある有益な情報となるわけです。

専門性(Expertise)

E-E-A-Tの専門性(Expertise)とは、コンテンツの作成者や運営者がもつ、必要な知識や技術・スキルのことです。

例えば、服飾の知識があまりない関連グッズ愛好家の人が作った服飾ハンドメイドのコンテンツは、服飾に関する知識や技術の量が少ないため、信頼されにくい状態です。

一方、服づくりに関わって15年の服飾作家の人がいるとした場合、その人が作った服飾ハンドメイドのコンテンツは、服飾に関する知識や技術の量が多いため、より信頼されやすいということになります。

こうした考え方が、E-E-A-Tの「専門性」(Expertise)にあたります。

Webページで展開する内容やトピックが、詳細かつ専門的に述べられていて、読者や検索ユーザーにとっても価値を得られる情報となりえます。

また、さまざまなテーマやカテゴリが含まれているWebサイトよりは、1つのテーマに特化して構築するWebサイトの方がより専門性の評価を確立することにつながります。

権威性(Authoritativeness)

E-E-A-Tの権威性(Authoritativeness)とは、コンテンツの作成者や運営者、そしてWebサイトがもつ、有力な情報源に対する認知度のことです。

例えば、ゴルフを始めて半年の人が立ち上げたばかりで、10本程度の記事しかないゴルフ関連のWebサイトがあるとした場合、その人やそのWebサイトはゴルフに関する情報源としての認知度が低いため、信頼されにくい状態です。

一方、ゴルフダイジェストやゴルフ場サイトなど、ゴルフ好きなら知っている人が多い有名なWebサイトがあります。

これらのWebサイトは、ゴルフの情報源として認知度が高いため、最も信頼されやすいということになります。

こうした考え方が、E-E-A-Tの「権威性」(Authoritativeness)にあたります。

コンテンツが高品質で、価値のある内容やトピックであることが、他のサイトやSNSなどの第三者が評価しているか、Googleも含めて著者や運営者の情報を特定できるかということも権威性への評価となります。

信頼性(Trustworthiness)

E-E-A-Tの信頼性(Trustworthiness)とは、WebサイトやWebページの正確性や信頼性、安全性のことです。

例えば、誇張した文言でユーザーを欺くような表現の情報を記載している、商品を売るためだけに作成された非SSL接続(HTTP通信)のページがあるとします。

このページは、正確性や誠実性、安全性が低いため、信頼されにくい状態です。

一方、誠意ある正しい表現を使い、私利私欲を交えずに真心をもって作成したSSL接続(HTTPS通信)のページは、正確性や誠実性、安全性が高いため、信頼されやすいということになります。

こうした考え方が、E-E-A-Tの「信頼性」(Trustworthiness)にあたります。

そのコンテンツの運営者がどこの誰なのか、信頼に値する企業や個人により運営されているか、Webサイト上でフォーム送信や決済を行う場合に、個人情報が保護され安全であるかが評価基準となります。

そのようにプライバシーポリシーや規約など、利用者に対する責任や安全性の情報も公開していることで、読者にもGoogleにも信頼性のある評価となります。

意味合いとしては大きな変化はありませんが、E-E-A-Tの「信頼性」は、先に述べた「経験」「専門性」「権威性」の3つの概念によってサポートされています。

E-E-A-TとYMYLの関係

E-E-A-Tを理解する上で、「YMYL」の意味も正しく理解しておく必要があります。

E-E-A-TとYMYLは、深く関わりをもっていることはGoogleが言及しています。

Googleのシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視します。
Google はこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、または略して YMYL と呼びます。

引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成

このことから、YMYLのトピックはE-E-A-Tがより重視されるため、YMYLとE-E-A-Tは密接な繋がりがあります。

YMYLは、「Your Money or Your Life」の頭文字をとった略称で、直訳すると「あなたのお金、あなたの人生」という意味です。

YMYLについては、下記記事で解説していますので併せてご参考ください。

E-E-A-Tが重要な理由

E-E-A-Tが重要な理由は、間接的なSEO効果が期待できるからだと、Google公式が言及しています。

E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-A-Tが優れているコンテンツによく見られる要素の組み合わせを使用することは有効です。

引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成

このことから、E-E-A-Tが優れているコンテンツの傾向を踏襲したコンテンツにすれば、強いSEO効果が期待できます。

間接的なSEO効果によって、キーワードの検索順位が上がりやすくなるため、E-E-A-Tが重要というわけです。

E-E-A-T評価を上げるための施策ポイント

Webサイトの信頼性を上げることは、SEOにおいて非常に重要ですが、対策をしたからといってすぐに効果が得られるようなものではありません。

E-E-A-Tの概念や考え方を理解した上で、その方向に沿ったWebサイトの運用を行い、時間をかけて評価を上げていくことになります。

先に述べた4つの評価要素を踏まえ、E-E-A-T評価の確立につながる以下の施策を意識してください。

Webサイトを専門カテゴリやジャンルに特化させる

Webサイトには、基本的にカテゴリが存在します。

何の情報やテーマについて書かれ、掲載されているサイトなのかは非常に重要です。

1つのサイトの中に、統一性がなく幅広いカテゴリが混在することは、専門性をぼやけることになるため、できるだけジャンルは特化させて明確に絞った方がよいです。

例えば、不動産情報と美容情報を得意ジャンルとしているサイト運営者は、どちらも専門的な記事を書くことはできますが、同じドメイン内に2つのカテゴリを共存させるよりは、不動産専門情報サイトと美容情報サイトとで、それぞれ個別に運用する方が「専門性」を確立でき、SEO評価をより効果的に得やすくなります。

WebサイトをSSL化(HTTPS化)する

Googleは、Webサイトのランキング要因として、ユーザー体験(UX)を向上させるための項目を挙げており、その中でHTTPS化も推奨しています。

決済情報を扱うECサイトはもちろん、あなたのWebサイトが、お問い合わせや資料ダウンロードなどで個人情報を扱う場合は、広い意味でYMYL領域として扱われ、その安全性を確保しなければいけません。

SSL化でブラウザとサーバー間の通信を暗号化することで、Webサイトの「信頼性」を高め、UXを向上させることができます。

Webサイト運営者や著者情報を明記する

Webサイトの信頼を確立させるために、企業情報や運営者情報、コンテンツの著者情報を明記し、その内容を充実させることで検索エンジンの目線だけでなく、そのページを閲覧する読者に対しても「信頼性」の高い情報を提供することになります。

検索エンジンは、同じ情報であってもその情報は誰が言っているのかを重要視しており、運営者情報はそれが信頼できる人によるものかどうかを知る手がかりとなります。

繰り返しになりますが、信頼性の評価は、経験や専門性、権威性が十分に示されていることが重要なため、透明な情報開示だけが信頼性の担保につながるわけではないことを十分に理解しておくとよいでしょう。

専門的な記事を作成し、一次情報を公開する

いくらE-E-A-Tの評価を上げるための運用を行っていても、コンテンツに専門性が欠けていてはSEO評価は上がりません。

專門コンテンツを作成することはSEOの基本となるため、ありふれた情報ではなく、専門家だからこそ伝えられる、価値の高い情報をもつ高品質なコンテンツを提供した方がよいです。

そのためには、具体的な経験に基づく内容や分析したデータなどの一次情報を提供し、「専門性」を持つ価値の高いコンテンツが必要です。

例えば専門性のあるコンテンツを展開するための対策の1つとして、オリジナルの図や表データを活用する手法もあります。
オリジナルで作られた図表は、専門性を高める1つの情報として価値があります。
文章だけでなく図を併用して解説することで、読者に対しても理解しやすいコンテンツとなり、検索エンジンからも品質の高いサイトとして評価されることに繋がります。
また、良質なコンテンツとして認められた時には、Google画像検索にもインデックスされるでしょう。

SNSを幅広く活用してサイテーションを獲得する

自身のWebサイトや新規で公開したページは、SNSで広く拡散するようにしましょう。

SNSアカウント自体も、運営者や著者のブランディングを向上させ、知名度アップにつながり「権威性」の向上に役立ちます。

また、第三者から言及されるサイテーション効果や、被リンクを増やす効果にも繋がります。

サイテーションとは
サイテーションとは、言及・引用といった意味の言葉です。
自サイトの社名や店舗名、ブランド名、サービス名、住所といった特定の固有情報やその関連情報が、インターネット上で記載されている状態を言います。
サイテーションは、あくまで文字情報としてそのビジネスが言及されている状態であり、リンクを伴う必要はありません。

記事を常に最新情報にメンテナンスする

コンテンツを作成・公開してから、長期間メンテナンスをしないのは、E-E-A-Tを意識する上でリスクにもなります。

検索エンジンは、テーマやトピックに対する検索意図を常にアップデートし、読者にとって必要な情報を伝えているページを評価します。

公開済みのページも、常に最新の情報にメンテナンスをしておくことで、情報の「信頼性」を高めることができます。

ページの公開日や更新日をコンテンツに記載しておくことも、読者と検索エンジン両方に対して、情報の信頼性を確立するために有効です。

実務経験や専門的体験に基づく情報を追加する

E-E-A-Tとして、新しく「経験」が評価要素として追加されたため、経験に基づく情報がさらに価値を高めることにつながります。

実際に、経験・体験しないとわからないリアルな情報を提供することで、検索エンジンからの評価だけでなく、読者にとっても価値ある生きた情報が伝えられます。

これは、E-E-A-Tに「経験」が追加されたからといって、新たに必要になったものではなく、高品質で価値ある有益なコンテンツ展開において当たり前に必要な情報です。

Googleビジネスプロフィールに登録する

実際に住所をもつ事業者は、Goolgeビジネスプロフィールに登録することで、実在する企業情報がGoogleに伝わるため、「信頼性」の向上につながります。

店舗ビジネスを運営している場合は、Googleマップ検索からの集客につながるため必須の対策となります。

終わりに

Googleの評価におけるE-E-A-Tは、4つの評価要素をもっており、YMYLとも深い関係があります。

E-A-Tの評価要素として従来からある専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)に、新たに加わった経験(Experience)。

具体的にはより情報の正確さを重視して、信頼性の高いコンテンツを提供することが重要です。

あなたにしか書けない経験・体験というのは、独自性にもつながってきますので、情報の正確さを重視しながら、信頼性の高いコンテンツを提供していきましょう。

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