知る 雑学

敬老の日はいつ?起源や老人の日との違い、お祝いギフトの贈り方も解説

2023年8月17日

当サイトの記事内には広告を含む場合があります

おじいちゃんやおばあちゃんの長寿を祝うために、日頃の感謝の気持ちを伝える「敬老の日」。

あなたは、このお年寄りの方をお祝いする日がいつの時期で、何がきっかけで始まり、なぜ今日まで続いているかご存知でしょうか。

今回は、敬老の日がいつになるか、何をすればいいかをはじめ、ギフト・プレゼントの予算相場や注意点など敬老の日にまつわる基本知識を紹介します。

敬老の日が何をきっかけに始まったのか起源や由来を知ると、あなたやあなたの子どもである孫にまで生命を繋いでくれた、祖父母に対する感謝の気持ちもより強くなることでしょう。

他の年中行事・イベントについては、下記記事でまとめていますので併せてご参考ください。

敬老の日とは?

敬老の日は、日本における国民の祝日の1つで、日頃からお世話になっている祖父母に感謝の気持ちを示す日です。

一般的にお孫さんがおじいちゃんおばあちゃんに贈り物を渡すというケースが多く、年配のご両親にお祝いをするといったケースもあります。

長い間社会のために尽くしてきた高齢の方を敬い、長寿を祝うとともに高齢者の福祉について関心を深めるという趣旨が込められています。

敬老の日は毎年9月第3月曜日で年ごとに日にちが変わり、今年2023年は9月18日(月)となります。

敬老の日の起源・由来

敬老の日を祝う習慣は、どういうきっかけで始まったかご存知でしょうか。

1947年(昭和22年)に兵庫県にある小さな村の村長が、終戦後の高齢者を励まそうと提唱した「お年寄りを大切にし、お年寄りの経験と知恵を生かした農村作りをしよう」という考えのもとに、9月15日を「としよりの日」としたことが、敬老の日の始まりといわれています。

1950年(昭和25年)に兵庫県が敬老会を行い、9月15日を「としよりの日」とする敬老・福祉の県民運動を展開します。

徐々に県外にも広がり、1951年(昭和26年)に中央社会福祉協議会(現:全国社会福祉協議会)が全国運動を実施し、1954年(昭和29年)には全国的に「としよりの日」として制定されたのです。

その後に老人福祉法公布により「老人の日」と改称されましたが、1966年(昭和41年)には「敬老の日」と改め、国民の祝日としても定められました。

この時に「建国記念の日」「体育の日」も国民の祝日に制定されています。

時期が変更された経緯

敬老の日は現在、毎年9月第3月曜日と定められていますが、2002年までは毎年9月15日でした。

もともとは1964年より毎年9月15日を「老人の日」としており、国民が老人福祉についての関心や理解を深めること、高齢者自身が生活の向上に努めるよう促すことなどを目的に敬老行事が行われてきています。

そして、2001年(平成13年)にハッピーマンデー制度の導入による祝日法の改正で、9月15日にあった「敬老の日」は、2003年(平成15年)より9月の第3月曜日に日程が変更されたというわけです。

敬老の日の歴史年表

1947年(昭和22年):兵庫県のとある村の敬老行事で「としよりの日」を提唱
1950年(昭和25年):兵庫県が9月15日を「としよりの日」に制定
1951年(昭和26年):中央社会福祉協議会(現:全社協)が全国運動を提唱
1954年(昭和29年):全国的に「としよりの日」として制定される
1964年(昭和39年):老人福祉法により「としよりの日」を「老人の日」と改称
1966年(昭和41年):「老人の日」を「敬老の日」に改め、国民の祝日となる
2001年(平成13年):祝日法改正により、敬老の日が9月の第3月曜日に決定
2001年(平成13年):老人福祉法も改正され、従来の9月15日を「老人の日」に制定
2003年(平成15年):敬老の日が9月の第3月曜日に変更

老人の日との違い

先述の通り、2001年(平成13年)の祝日法改正により、2003年より敬老の日が9月の第3月曜日へ移りました。

その時に団体など反対の声も多かったことから老人福祉法も改正され、従来にあった9月15日を「老人の日」として残ることとなり、9月15日から9月21日までの1週間を「老人週間」と制定されました。

国民の祝日に関する法律(祝日法)では、敬老の日を「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」と定めています。

そして、老人の日は「老人福祉への理解や関心を高め、高齢者が生活の向上に努めるよう啓発を呼びかける日」としており、9月21日までの老人週間には政府によるキャンペーンが行われます。

簡潔にいうと、敬老の日がお祝いすることであるのに対して、老人の日は啓発を呼びかけることという違いです。

敬老の日も老人の日も、それぞれに違う意味をもつ日ですが、お年寄りを敬い、元気に長生きしてもらい、社会を生きる人々が協力して助け合い、誰もが幸せに暮らせる社会を目指そうという考え方は共通しています。

敬老の日をお祝いする年齢

敬老の日は、何歳からお祝いするのかは明確に決まっていません。

敬老の日の始まりといわれている、1947年9月15日の「としよりの日」に催された敬老会では55歳以上の人を対象としたといわれていますが、国連の世界保健機関(WHO)では高齢者を65歳以上の人と定義しています。

何歳からお祝いしたらいいのだろうかと悩んだ場合は、還暦や定年を迎える60歳からを目安にお祝いしてもよいでしょう。

また60歳に達していなくても、50代には孫が生まれておじいちゃん、おばあちゃんになった方も多くなっているため、子供から両親へお祝いするだけでなく、孫から祖父母へお祝いする贈り方も考えることができます。

個人的には、最近の60歳は定年を過ぎても働いている元気な方も多いため、少し早すぎる印象です。
年齢だけの判断で老人と線引きされて、敬老の日の対象になることに抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。
そのため、70歳や80歳といった節目や、孫ができたタイミングが判断しやすいかもしれません。

なお、敬老の日とは別に、60歳の還暦や70歳の古希をお祝いする「長寿祝い」というものがあります。

長寿祝いについては、下記記事で解説していますのでご参考ください。

敬老の日にやること、贈るギフト

敬老の日は、家族が集まり祖父母や親を訪問することが一般的で、一緒に食事をしたりプレゼントを渡したりすることが多いです。
おじいちゃんやおばあちゃんに直接会いに行って、お孫さんの顔を見せるのが一番喜ばれるでしょう。

しかし、遠方に住んでいる方や事情によって会いに行けないという方は、プレゼントを贈ってお祝いしても喜ばれます。
普段なかなか伝えられない思いを、プレゼントに添えて伝えてみるのもおすすめです。

心のこもった敬老の日のお祝いをして、おじいちゃんとおばあちゃんに喜んでもらいましょう。

プレゼントの予算相場

敬老の日の贈り物に予算の決まりはありませんが、一般的には3000円~5000円程度が目安です。
祖父母の人数などによりますが、人数の多い家庭では祖父母の2人分をまとめて贈ることも珍しくありません。

贈り物を選ぶポイント

ギフトを贈る相手の趣味や嗜好に合わせる方が喜ばれます。
食品は味の好み、衣服は色や素材などといったように、あなたが贈りたいものではなく相手を意識し、祖父母の趣味に合わせたプレゼントを贈るようにします。

いちばん考えやすいのは、好みというだけでなく贈った後も想像しながらプレゼントを選ぶことでしょう。
例えば、食べ物の場合は賞味期限に食べきれる量や調理が簡単なもの、衣服であれば日常的に使いやすく洗濯しやすいものを選ぶのがおすすめです。

敬老のお祝いにふさわしい贈り物

敬老の日には、どのようなものを贈ればよいのでしょうか。

敬老の日をお祝いする贈り物には、食べ物やお酒のほか、花、日用雑貨、ファッション小物などが定番です。
子どもや孫の写真入りカレンダーや、お絵描きなど手作りプレゼントも喜んでもらえるでしょう。

施設にいるおじいちゃんやおばあちゃんには、着脱しやすいカーディガンやブラウスといった衣服や肌触りのよい膝かけ、絵写経セットなどがおすすめです。

酒・ビール

お酒は特におじいちゃんに向けて、とっておきの時間、ゆったりとした寛ぎの時間を楽しんでもらえるでしょう。
お店によっては、おばあちゃんにも向けてお酒と花がセットになったギフトもあります。

和菓子・洋菓子

甘いものが好きなら和菓子が人気で、おじいちゃんおばあちゃんで仲良く分けて食べることもできます。

敬老の日限定の和菓子や普段なかなか食べる機会のない有名な老舗店の和菓子を贈っても喜ばれるでしょう。
花束と組み合わせた華やかなギフトセットもあります。

園芸好きのおじいちゃんはもちろん、おばあちゃんにとっても嬉しいギフトで、花を贈られる機会が少ない方にとっても印象に残るプレゼントでしょう。

60歳なら還暦の赤、70歳なら古希(こき)の紫などいうふうに、節目の年にふさわしい色のお花を選ぶのもおすすめです。

ただし、お祝いにふさわしくない縁起の悪い花もあります。

敬老の日のお祝いで避けるべき贈り物も含め、次の項に主な例を挙げていますので参考にしてください。

敬老のお祝いに避けるべき贈り物

先に敬老のお祝いに適した贈り物を取り上げましたが、その一方で、お年寄りの方の中には縁起物を重視する人もおり、贈り物には縁起が悪いものや失礼に当たるものがいくつかあるので注意が必要です。

避けた方がいい生活用品・衣類

例えば、緑茶はお葬式の手土産として知られていること、ハンカチは漢字にすると手巾(てぎれ)と書くために手切れや縁切りを連想させることが理由です。

また、下着は「着るものに困っている」という意味があり、靴下は「踏みつける、見下す」といった意味に捉えられる可能性があります。

特に、死を連想させるものや縁起が悪いとされているものの例として、寝具やパジャマは「寝たきり」を思い浮かべるため、敬老の日にはふさわしくありません。
「しんぐ」という語呂は、「死」と「苦」を連想させるので避けましょう。

お祝いにふさわしくない花

前の項でお祝いにふさわしい贈り物として花を挙げましたが、縁起の悪い花もありますので以下を主な例として参考にしてください。

ヒガンバナ(彼岸花)

ヒガンバナは、鮮やかな赤色で一目見ただけで印象が残る特徴的な花ですが、お彼岸の頃に咲くといわれているため縁起の悪い花だと思っている方もいるのではないでしょうか。

ヒガンバナが縁起の悪い花といわれている理由として知られているのは、ヒガンバナには毒があり、食べると死ぬことから死を連想させるためといわれています。
お墓の周りに植えられていたことから死者を連想させるためともいわれています。

他にも、真っ赤なヒガンバナは火を連想させるため持ち帰ると家が火事になるといった古い言い伝えもあります。

キク(菊)

キクは、家紋にも多く使われており、古くから高貴な花とされてきました。
本来は縁起の良い花だといわれていますが、そんなキクも慶事のお祝いにはふさわしくないといった考え方が一般的です。

理由は葬儀で使われることが多いことやお墓や仏壇にお供えする花ということから、死を連想させてしまうためだとされています。

ツバキ(椿)

気取らず控えめなツバキがなぜ、縁起が悪いといわれているかというと、ツバキは花びらが散るわけではなく、花ごとポツリと落ちるからです。

その姿は武士の首が落ちることと似ており、明治時代ごろから縁起の悪い花だといわれています。

とはいえ、椿は繁栄を象徴する花で魔除けの力もあるため、一概に縁起が悪いというわけでもありません。

サルスベリ(百日紅)

夏に鮮やかなピンクや薄いピンクの花を咲かせるサルスベリですが、その名前の由来は、幹の表面がツルツルしており猿も木から滑り落ちてしまうというところからきています。

そのことから、運気が落ちることを連想させてしまうため縁起が悪いとされています。

とはいいながら、サルスベリは「百日紅」という漢字である通り、100日間花が咲くといわれているほど生命力や持続力が強いことが特徴です。

鉢植えの植物

鉢植えの植物は、開業・開店祝いや移転祝いなどの際には縁起の良いものだとされています。
その理由として鉢植えは根を張るため、その土地やその仕事が定着するといった意味があるとされています。

しかし、根付くは寝付くという意味を連想させ、病気やケガを長引くことを暗示させてしまうといわれています。
特に、お見舞いの際には真逆になり、縁起の悪い贈り物と受け捉えてしまうため注意が必要です。

鉢植えは一般的に贈ってはいけないと知っている方も多いでしょうが、間違えて贈ってしまうことのないように気をつけてください。

終わりに

以上で、敬老の日について起源から老人の日との違い、お祝いに適したギフトや縁起の悪い贈り物を紹介しました。

孫や子どもからもらうものはなんでも嬉しいという方もいらっしゃるでしょう。
できればおじいちゃん、おばあちゃんの好みや生活に合っているものを贈りたいものですね。

生命を繋いできたことはもちろん、日頃の感謝を伝え、長寿をお祝いするという敬老の日。

普段は気恥ずかしくて「ありがとう」の気持ちを伝えられずにいる方も、この機会に気持ちの伝わるプレゼントで、心温まる敬老の日をお迎えください。

  • ブログランキング・にほんブログ村へ
  • 人気ブログランキングでフォロー

-知る, 雑学
-,