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2度の地震体験から学んだ、災害時の備えで絶対に必要な防災グッズを要チェック

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災害時に備えて必要な防災グッズ・非常用備蓄品

ある日突然、強い地震や大きな火災が起きたら。

自宅以外での避難生活、もしくは自宅で過ごすことを選んだら。

あなたはまず、何を思い浮かべ、どんなものを用意すべきかわかるでしょうか。

地震や火災により、もし電気や水道が使えなかった時、何が必要でどう過ごしたらいいのか慌ててしまうこともあるでしょう。

そんな万が一のことを想定して、防災用品や非常食・保存食など、準備しておくことがたくさんあります。

今回は、東日本大震災や能登半島地震での筆者体験をもとに、事前に用意しておきたい防災グッズや非常用備蓄品を紹介します。

ライフラインが遮断されてしまった時を想定し、持ち出し用と自宅避難用に分けて解説しますので、平常時の備えとしてご参考になれば幸いです。

以下の記事では、強い地震が起きた際にやること・注意することについて紹介していますので併せてお読みください。

地震が起きたらまず何をするべきか?

もし、これまでにない強い地震が発生したら、誰もが冷静に対応するのは難しいことですが、一瞬の判断が生死を分けることもあります。

地震が起きても慌てず、落ち着いて行動するためにも、主に以下のことを頭に入れておきましょう。

  • 自分の身を守る
  • 火のつく家電の電源を切る
  • 玄関のドアや窓を開ける
  • 裸足や靴下だけで動かない
  • 情報収集・避難
  • 水を貯めておく
  • 危険なものを退避させる
  • 高台や避難所の確認

地震が起きた際に必要な行動心理については、下記記事で詳しく解説していますのでご参考ください。

防災グッズの役割・タイプ

あなたは、もし地震や火災など災害に巻き込まれた時に何が必要なのか、最低限必要な防災グッズを把握しているでしょうか。

防災グッズは、身の回りで災害などが発生した場合に、電気や水道などのライフラインが止まってしまったり、食料・飲料品や日用品などの供給が絶たれた際に使用するための備えです。

災害時に使う防災アイテムといえば、ヘルメットや懐中電灯などといった、身の安全を守る道具を思い浮かべる人も多いでしょう。

防災グッズというのは実は、身を保護する道具だけをいうのではなく、救急用品や衛生用品、食料などの備蓄品も災害時に役立つものとして防災グッズに該当します。

そして防災グッズには、主に3つのタイプ別で用意することが望ましいとされています。

防災ポーチ

防災ポーチは、普段の外出時で災害に巻きこまれた時の備えとして、常時持ち歩けるくらいのサイズで必要最低限のものを収納した袋です。

防災ポーチに入れる主な防災グッズは、マスクやホイッスル(笛)、飴やチョコレートといった食料や絆創膏などの消耗品を入れておきます。

夜間の移動や避難時に小さめの照明もあった方がいいですが、最新のスマートフォンであれば懐中電灯の機能がついていることがあるため、モバイルバッテリーは常備した方がいいでしょう。

防災ポーチ

防災リュック(非常用持ち出し袋)

防災リュックは、災害時に備えて日用品や食料品などを収納した非常用の持ち出しリュックで、非常用持ち出し袋とも呼ばれます。

他にも防災セットや防災バッグ、非常袋などともいい、災害が起きてすぐ避難が必要な時に持ち出す2~3日分くらいのものを収納します。

災害はいつ、どこで起こるかわからないため、事前に防災リュックを用意しておくことで、万が一の際にもすぐに避難行動できるようにするわけです。

防災リュック

防災ボックス(備蓄ボックス)

防災ボックスは、電気や水道などのライフラインが断たれて、しばらく自宅もしくは避難所で過ごす場合に備えて、家族全員が1週間分くらい過ごせる量の備蓄品を収納したものです。

自宅避難に備えたものが主で、日用品や食料・飲料品のほか、ビニール袋や新聞紙、衛生用品など必要最低限で生活できるものも含みます。

この記事では、一般的に必要とされる防災リュックを中心に触れていきますが、万が一の災害時に備えて防災グッズは欠かせない非常用の備蓄となります。

防災ボックス

市販の防災リュックはどこまで使える?

地震や火災など万が一の時に何が必要なのか、最低限必要な防災グッズを事前に揃えておく必要があります。

防災グッズとして必要なものをすぐに用意するとなると、最も手っ取り早いのは防災グッズ一式が揃った市販の防災リュックでしょう。

しかし、いくら防災グッズがひと通り揃っていても完全とはいえません。

身長や体形、普段使用しているものなど、個々によっても使えるものや使えないものも異なります。

また、ライフラインの状況や避難先によっては別途必要なものがあるのです。

まずは、比較として市販の防災リュックに収納されている主なグッズ例を紹介します。

スタンダード防災リュック・食品なし〔アイリスオーヤマ〕

防災士が300点もの防災グッズを試した中から厳選した、本当に必要な避難リュックです。

26リットルのリュックに、食品を除いた以下の30アイテムを収納しています。

内容:懐中電灯ランタン(単3形乾電池×2本・別売)/長期保存単3形乾電池×12本/乾電池式携帯充電器(単3形乾電池×8本入り)/エアベッド/アルミブランケット/エアベッド用ポンプ/エア枕/携帯用トイレ×3個/綿棒×20本/マスク(ふつうサイズ)7枚入り/歯ブラシ×3本/からだふきシート50枚入り/ティッシュペーパー/ウェットティッシュ10枚入り×3個/ラップ/プラカップ×5個/ウォータータンク5L/割りばし×3膳/スプーン・フォークセット/紙皿×3枚/レインポンチョ/ラバー手袋/ボディタオル/ポリ袋/EVAサンダル(26cm)/ホイッスル/筆記用具セット/防水スマホ袋/カッターナイフ/2WAYドライバー/リュック本体
※食品なし、商品紹介では31アイテムとありますが、リュック本体を含んでいるアイテム数です。

容量:1人用・4.4キログラム

価格:11,284円(2023年1月10日現在)

備考:Amazonでの非常用持出袋・緊急避難セット部門10位以内

ラピタ 防災セット SHELTER プレミアム〔防災グッズ アットレスキュー〕

防災士監修で防災安全協会が推奨する、プレミアム防災セットです。

30リットルのリュックに、以下の25アイテムを収納しています。

内容:多機能ダイナモラジオライト/防滴ダイヤルランタン/LEDライト/単三乾電池(4本)/長期保存水500ml×4/ご飯(3点・選択式)/圧縮タオル/アイマスク・耳栓/レスキュー寝ふくろ/防災エアーマットAIRGOLON/レスキューシート/トイレONE(3枚入)/マスク/全身ドライシャンプー/目かくしポンチョ/コップ付き歯みがきセット/ソフトパックティッシュ/救急セット/レインコート/圧縮袋/蓄光ホイッスル/ウォーターバッグ/ポーチ(6点)/防災アドバイス/取扱説明書

容量:1人用・5.0キログラム

価格:14,800円(2023年1月10日現在)

備考:楽天総合ランキング1位

市販の防災リュックに収納されているアイテムを見てみると、両方のグッズに違いがあることがわかります。

必要最低限ではあるものの、一方にはあってもう一方にはないアイテムがあるなど、何か足りない感じがして不安になりませんか。

例えば、アイリスオーヤマの商品には食品が付属しませんが、紙皿や割り箸など使い捨てのものが揃っています。

防災グッズ・アットレスキューの商品は、主食のご飯を選べる点がいいものの、照明用品が必要以上に多く、代わりに不足するものが出てきます。

次は、避難する際も含めて絶対に入れておきたい防災グッズ・備蓄品をまとめましたので、市販の防災リュックと比較してみてください。

持ち出し用の防災グッズ・非常用備蓄品

上記で紹介した市販の防災リュックでは、販売会社によっては足りないものがあったり必要以上に要らないものがあったりします。

そこで、最低限入れておきたい、絶対に入れておきたい防災グッズ・非常用備蓄品をカテゴリ別に紹介します。

自宅以外へ避難する時の持ち出し用を中心にまとめていますので、前述した市販の防災リュック・防災セットと比較してみてください。

防災用品

ヘルメット、防災頭巾、軍手など
※断水を想定する場合は、給水専用袋も

災害時に備えて必要な防災用品

救急用品

絆創膏、消毒液、医薬品、常備薬など

災害時に備えて必要な救急用品

衛生用品

マスク、消毒アルコール、除菌シート、生理用品、携帯トイレ、トイレットペーパー、ティッシュ

災害時に備えて必要な衛生用品

洗面用品

タオル、歯ブラシ、水を使わないシャンプー、ウェットティッシュなど

飲料品

ペットボトルの水などを数本
※そのまま飲める500mlのペットボトルがおすすめ
※1~2リットルのペットボトルだと紙コップが別途必要

食料品

缶詰やビスケットなどを2~3日分(目安)
※お粥のレトルトなどそのまま食べられる食品もおすすめ

災害時に備えて必要な食料と飲料

貴重品

現金、預金通帳・印鑑、身分証や健康保険証のコピーなど
※小さな子供がいる場合は母子手帳のコピーも

情報収集ツール

携帯ラジオまたはスマートフォン、充電器、モバイルバッテリー

照明器具

懐中電灯、予備の乾電池
※床にも置けるランタン機能もついているタイプがおすすめ

災害時に備えて必要な照明用具

衣類(下着や靴下も含む)

冬は防寒具など、季節に応じて用意

季節用品

夏は虫除けスプレーや日焼け止め
冬は使い捨てカイロ、毛布、寝袋またはエマージェンシーシートタオル

装用品

上記で紹介した防災グッズや非常用アイテムの他に、個々や家族に必要なものがあると思います。

例えば、メガネやコンタクトのほか、乳幼児がいる方はミルク・哺乳瓶などがあります。

また、ペットと避難する場合は犬猫など種類に応じた防災用品など、各家庭の事情に応じた備えが必要です。

小物

必須ではありませんが、あった方が便利な小物として、筆記用具やライター、ホイッスルなどがあります。

また、避難所によっては土足で動けない場合があるため、スリッパもしくは室内靴を用意しておくといいかもしれません。

災害時に備えて必要な防災グッズ・非常用備蓄品

非常持ち出し袋や避難リュック、災害リュックとも呼ばれる防災リュックは、避難時間を短縮するために必ず用意しておきたい防災用品一式です。

中身がすでに入っている市販の防災セットや防災リュックと比較すると、生活するのに必要なものが他にもあることがわかるでしょう。

特にリュック本体に関しては、子供や高齢の方に合わせた小規模のサイズが多いことに気づきます。

リュックだけは、アウトドアブランドが販売する登山用の大きめリュックを別に用意して、本当に必要なものを個別に揃えるのがおすすめです。

または、リュックを除いた防災グッズ一式のみを購入して、他に必要なものを追加することも検討してください。

市販のリュック本体にかかる費用も抑えられる上、自分が使いやすい中身にカスタマイズできます。

自宅避難用の防災グッズ・非常用備蓄品

しかし、上記に挙げた防災グッズは、避難所など自宅以外へ一時避難するための持ち出し用を主にしたもので、もし自宅避難することになった場合に必要なものとしては不十分です。

防災としての道具・用品はある程度揃っていても、電気や水道などインフラの状況によっては非常食・保存食も十分とはいえず、備蓄としては不足しているものもあります。

ここでは、筆者が体験した能登半島地震で絶対に必要だと思った、自宅避難用の防災グッズや非常用備蓄品をまとめました。

今回は、断水したケースを中心にしていますが、あくまで持ち出し用の防災グッズに加えて、別途用意しておいた方がいい非常用備蓄品として参考にしてください。

ペーパータオル

停電でも断水でも洗濯機は使えないため、タオルなども洗濯することができません。

普通のティッシュでも使えますが、紙質が薄いためすぐになくなる可能性が大きいです。

厚めの乾いたペーパータオルがあると、ひと拭きするだけで済みます。

また、湯水を使わない洗髪シャンプーや身体を拭く清拭料を使う時にも、タオルより使い捨てるだけで済むペーパータオルが衛生的でしょう。

自宅避難に必要なペーパータオル

除菌用シート・ウェットティッシュ

断水では手洗いもできないため、消毒用アルコールでもいいですが、アルコール入りの除菌シートがあると拭きとれるため便利です。

また、ノンアルコールのウェットティッシュもあると、顔を拭くのにも使えます。

自宅避難に必要な除菌シート・ウェットティッシュ

湯水を使わない洗髪・清拭料

停電や断水になると入浴や洗顔もできないため、水を使わないシャンプーや身体を拭くためのウェットシートがあると気持ち的に楽です。

実家への備蓄買い込みに薬局へいってみると、よく見かける資生堂の水を使わないシャンプー以外に、入浴の必要ない看護用の洗髪・清拭料が売られていたため、チェックしてみてください。

使い捨ての紙皿・割り箸

断水した時は、普段使っている皿や箸も洗うことが困難です。

使い捨ての紙皿や割り箸、他にも木製あるいはプラスチック製のフォークやスプーンがあると、そのまま捨てることができます。

電子レンジでの加熱にも使える紙皿が100円ショップにも売っていますので、幅広く使えてコストパフォーマンスもいいです。

自宅避難に必要な使い捨ての紙皿や割り箸

ゴミ袋

落下して割れたガラスや陶器などの回収はもちろん、紙皿や割り箸など使い捨ての食器はじめ、ペーパータオルなどゴミが大量に出ますのでゴミ袋はできるだけ多めに用意しておきたいところです。

また、断水するとトイレも流せないため、可燃ごみ用の薄いゴミ袋だけでなく、大きいサイズで厚めの丈夫なビニール袋も用意しておくと使いやすいです。

使い方としては、ビニール袋を数枚か重ねたままトイレの便座回りにかけておくと、1~2日おきに1袋ずつそのままゴミとしてまとめておくことができます。

新聞紙

新聞紙には、実は消臭効果や吸水性があるのをご存知でしょうか。

雨や雪で濡れた靴の中に、丸めた新聞紙を詰めたことがある方もいるのではないでしょうか。

濡れた靴は雑菌が繁殖し、臭いの原因になるため、新聞紙を詰めることで水分や臭いを吸収し、靴の寿命を延ばすことができます。

新聞を定期的にとっている方は、便座回りにかけたビニール袋の中に新聞紙を敷き、トイレをするごとに新聞紙を上に重ねておくと吸水と消臭作用が働きます。

ビニール1袋に数回かトイレができるため、過去分の新聞紙もストックしておくといいです。

自宅避難に必要な新聞紙

ポリタンクなどの給水容器

日常生活では、なかなか使う機会のないポリタンクですが、断水した場合は給水タンクとして使います。

バケツや電気ポットでもいいですが、自治体のルールによって給水は1人に1回という制限もあるため、なるべく容量の多いポリタンクがいいでしょう。

他に、クーラーボックスもあるなら代用できます。

市販の防災リュックにも給水袋が入っていることがありますが、比較的サイズが小さいため、専用の給水袋を別途購入しておくのもいいでしょう。

ちなみに、実家にはポリタンクもクーラーボックスもなかったため、唯一あった大きめサイズの厚いビニール袋(未使用)を代用しましたが、どこまで水を入れてもらうか見ていないと重くなって持ち運べなくなります。

重さを見るために時々持ち上げながら給水してもらいましたが、ビニール袋の口を止めるのも大変で、駐車場までもっていくのも苦しかったです。

おかげで、全身が筋肉痛で翌日は動けなかったため、たくさんの給水が得られるとはいえ、ビニール袋はおすすめしません。

自宅避難・断水時に必要なポリタンク

救急箱・常備薬、衛生用品

絆創膏や消毒液のほか、万が一の風邪薬といった医薬品も定期的に在庫を確認しておきたいものです。

また、持病の方や通院中の方は、服用薬を確認しておきましょう。

女性の方は、生理用品が必須ですので多めに用意しておく必要があります。

他にも乳幼児にはおむつ、高齢の方やペットにも必要なものは揃えておきます。

自宅避難に必要な救急箱や医薬品

その他

車のガソリンはあらかじめ、満タンにしておくといいです。

地震や津波で避難する時は渋滞に巻き込まれるため、できるだけ車を利用しない方がいいのですが、遠方の避難所へ行く場合や、避難所が満員になった時に車内で過ごすことも想定しておく必要があります。

東日本大震災後の都内ではガソリンの給油切れが続き、能登半島地震の被災地周辺では地震が発生した当日夜からすでにガソリンの容量制限が生じていたため、日常的に車で移動する場合には頭に入れておきたいものです。

万が一の避難に備えてガソリンは満タンに

食料や飲料を除いた必要な防災グッズを紹介しましたが、停電した場合や断水した場合の備えは異なる面がたくさんあります。

また、上記で紹介したものは、前述した防災グッズの3つあるタイプの防災ボックス(備蓄ボックス)に該当します。

電気や水道などのライフラインが止まったり、自宅もしくは避難所で1週間ほど過ごすことになった時には、防災グッズの量も多くなるため定期的に確認しておきましょう。

非常食・保存食の備え

前述通り、停電を想定した防災グッズは、必ずしも断水した場合の備えにはなりません。

非常食・保存食も、停電や断水で条件が異なってきます。

例えば、水を加えるだけで食べられるレトルト食品は、断水した場合には食べることが困難になります。

逆に、電子レンジで加熱することで食べられるレトルト食品は、停電した場合には食べることが難しくなります。

ここでは、停電時と断水時の非常食・保存食について紹介します。

食料:ご飯

停電時は電気が使えない以上、ご飯を炊くことは難しいですが、お粥のレトルトパックを常備しておくと加熱せずに食べられます。

断水した場合でも水がなければご飯を炊くことが困難ですが、お粥のレトルトパックの他に、電気が使える場合は電子レンジで加熱するだけで済むレトルトご飯もあります。

食料:レトルト食品

最近のレトルト食品は、さまざまな料理法がなされていて、電子レンジで加熱するだけで一品料理にもなる便利なものが増えています。

実家に送る備蓄の買い込みで、ビーフシチューやサバの煮込みなど一品だけで十分おかずになるレトルト食品がたくさん並んでいました。

レトルト食品は、もし断水していて電気が使える場合は、電子レンジで加熱するだけで食べられます。

しかし、停電した場合は電子レンジやガスが使えないため、レトルト食品を選ぶ際には注意しましょう。

備蓄に必要なレトルト食品や缶詰類、水

食料:缶詰類

停電になると電子レンジはじめ、ガス給湯器やIH機器も使えないため、加熱せずにそのまま食べられる缶詰類を用意しておくといいです。

缶詰類であれば、断水になった時でも食べられます。

停電や断水でも食べられる缶詰類

おかずとなる肉・魚類のほか、パンやお菓子なども長期保存用の缶詰商品で販売されていますのでチェックしておきましょう。

筆者は、多数あるお菓子の中でも、東ハトのハーベスト香ばしセサミが好きなため、長期保存用の缶詰タイプがあるのを知ってすぐに購入しました。

食料:栄養・健康補助食品、ゼリー類

筆者が常に常備しているものが、大塚製薬のカロリーメイトです。

学生時代の昼食代わりによく食べていて、プレーン味もあれば、フルーツ味やチョコ味もあるため試食してみてください。

賞味期限が最長3年と長期保存が可能で、東日本大震災後に都内で物流が停滞していた時にも実家から送ってもらっていました。

その時にカロリーメイトを知った母が、摂食障害で食べ物を受けつけない知人に勧めたところ、お菓子感覚で美味しかったようで体型も戻り健康的になった経緯があります。

食欲がない時には、フルーツゼリーもいいでしょう。

ウィダーインゼリーやビタミンレモンなど、ゼリータイプの栄養・健康補助食品も比較的保存が利きます。

飲料:水やスポーツドリンク

ミネラルウォーター(水)はもちろん、万が一発熱した際に必要なポカリスエットも用意しておくといいでしょう。

また、水だけで飽きる方は、長期保存できる非常用の野菜ジュースも販売されています。

スポーツドリンクでもアクエリアスやウィダーインゼリーといった、ゼリータイプのドリンクもあり、製造から約10~12ヶ月と比較的長くもちます。

ポカリスエットにもゼリータイプがありますが、パウダータイプは水が必要になるものの嵩張らないため、防災ボックス(備蓄ケース)のスペース的によさそうですね。

水を加えるだけでおかずができるレトルト食品のほか、断水した時のことを想定すると身体拭きやトイレにも使えるよう、水はできるだけ多くストックしておくことをおすすめします。

備蓄に必要な水やスポーツドリンク

上記のように、停電した場合は、電気やガスが使えなくなることを想定した備蓄品が必要です。

一方、断水した場合は、電気は使えても水がなければ料理もできないため、水を使わない備蓄品を考える必要があります。

電気や水道、ガスといったライフラインが止まった時のことも想定して、非常食・保存食を用意しておきましょう。

他にも便利な家電・道具

上記で紹介した防災グッズや備蓄品は、最低限揃えておきたいものですが、他にも役立つ道具があるのをご存知でしょうか。

炊飯器

電気やガスが使えない日が続くと、白いご飯が食べたい時もあるでしょう。

そんな時は、電気やガスを使わずに新聞紙を燃料にしてご飯が炊ける炊飯器があります。

それは、タイガーの「魔法のかまどごはん」です。

かまど部分の穴に新聞紙を入れて、火をつける動作を左右交互に繰り返すことで、炊きたてのご飯ができ上がります。

関東大震災から100年を迎えた2023年に、被災時でも炊き立てのご飯が食べられる炊飯器として開発されました。

ただし、水があることが前提のため、水を常備している場合は検討してもよいでしょう。

ポータブル電源(発電機)

地震や台風、大雪といった自然災害時には停電が起こることもあります。

そんな時に発電機があれば、照明や暖房器具、調理器具などの電源を確保することができます。

発電機の中でもポータブル電源は、コンパクト設計になっていることから手軽に持ち運びができる便利なバッテリーです。

ポータブル電源といえば、世界シェア1位のJackery(ジャクリ)でしょう。

キャンプにも使われるほど人気で、停電時に2~3日使用できるベーシックなタイプから、ソーラーパネルも付属する大容量タイプまであります。

米国メーカーですが、一般社団法人防災安全協会推奨となっており、2年間の保証付きです。

条件によっては最長3年の長期保証もあり、日本人がカスタマーサポートする日本現地CSチームを設置しているため安心できますね。

ポータブル電源の主流はリチウムイオン電池のため、中でも安全性が高いリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載している機種を選ぶのがよいそうです。

ライフラインの中で最も欠かせない電気のため高価ですが、ポータブル電源の寿命は約10~15年と比較的長く使えます。

モバイルバッテリー

モバイルバッテリーは、名の通りモバイル機器の充電器で、持ち歩ける充電器ともいいます。

スマートフォンやタブレット端末、ノートPCは、携帯できるリアルタイム情報ツールであるため、避難する際にもモバイルバッテリーは絶対に欠かせない道具です。

コンセントが不要で小型なため、今や多くの方が毎日持ち歩いています。

モバイルバッテリー自体はコンセントやPCにつないで充電する必要がありますが、何度も利用できるもの、電池式のものがあります。

停電の時はもちろん、避難所では電源が使える保証もなく、Wi-Fiも設備可否が分かれるため、用意しておくと安心です。

キャンプ道具・用品

キャンプや登山を趣味にしている人は、キャンプ道具やアウトドア用品一式があれば、もしもの備えに防災グッズとしても役に立ちます。

軽量なLEDランタン、電源がなくても太陽光で灯りが確保できるソーラー充電など種類も豊富です。

避難所などでは床や段ボールで寝る必要もありますが、折りたためるマットレスがあると腰を痛めたり底冷えして体調不良につながるなどのリスクが抑えられます。

テントや寝袋、椅子も揃っていると、車中泊や屋外など避難所以外での生活も可能になるでしょう。

ガスバーナーのほか、湯沸かしやフライパンにもなる調理器具など軽くてコンパクトな調理グッズも野外で使えますね。

地震体験から伝えたいこと・反省点

2度の地震に遭遇した筆者の体験から、地震翌日以降の物流における記録を共有しますので、地震など災害時・非常事態に備えるためのご参考になれば幸いです。

東日本大震災と能登半島地震当日の行動については、下記記事をお読みください。

東日本大震災の体験記(物流)

東日本大震災が起きた翌日の12日は土曜日で休日でしたが、電車の終夜運転で夜明けに帰宅しても寝つけなかったため、シャワーを浴びた後に再び職場へ出向き、貯まっている地震情報を処理していました。

続々と流れてくる被害・被災状況の内容に胸が痛みながらも、それでも被災地や避難者にとって有益な情報になればという思いで配信し続けました。

すでに電車やバスの全線運転が再開され、高速道路の通行禁止も解除されたため、この日は、いつもの休日という感じだったでしょうか。

その後、車を利用する友人からガソリンがないという連絡が届きました。

周辺のガソリンスタンドを回っても、ガソリン切れで給油できない状況が相次いでいたのです。

数日後には、物流が停滞したのか必要以上の買い込みが増えたのか、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの衛生用品が手に入らなくなりました。

また、毎日食べているヨーグルトやパンも買えなくなる事態となり、実家から栄養補助食品のカロリーメイトなどを送ってもらったこともあります。

同時に計画停電も行われ、いつも利用する電車の沿線では最寄り駅までいかず途中までの駅が終点となる日が続き、幸いにも自宅近くにあった専門店で自転車を購入し、毎朝電車が通る駅まで乗って通勤していました。

この状況は5月ごろまで、約2ヶ月間続いたと思います。

地震後の行動だけでなく、事前の備えがいかに甘かったかを痛感し、物のない経験もしたことで食料や飲料はもちろん、日常で使う日用品や衛生用品などをストックする癖がつきました。

東北での地震が、遠く離れた都内にも影響を受けたことは、関東に住む人たちにとっても今後の学びとなったことでしょう。

物流が停滞する恐れがあるため事前の備蓄は必要

能登半島地震の体験記(物流・備蓄)

能登半島地震が起きた翌日の早朝6時半過ぎ、筆者が登録するように促した市のLINEを受信したのか家族に起こされました。

給水が行われるとの情報で、寝てていいから留守を頼まれたものの、1人にいくつの制限があるのかを聞いたところ、1人に1回分との制限があったので筆者もついていきました。

数ある給水所の中でも役所や学校は混むだろうと思い、比較的認知度の低い公民会館に向かいましたが、すでに多くの人たちが列をなしており、寒空の中を並びました。

給水車は想像していたよりも小さく、給水が切れたらどこかの湧き水へ組みにいくのに30分は待ちます。

SNSでも役所や学校の給水が切れて1時間待ちという情報が流れていたため、根気の要る待ち時間でした。

ようやく自分たちの番がきて、持参した厚めのビニール袋に給水してもらいましたが、並び始めてから5時間が過ぎていました。

実家では、驚いたことに水の備蓄をしていなく、ペットボトルの飲料水さえもありませんでした。

市販の防災リュックのみで食品や日用品さえもなく、年末年始の出来事だったためおせち料理や貰い物のハムなどの加工製品があったのが幸いです。

ちなみに筆者は、東日本大震災後での都内における物流の停滞を経験していたため、自宅では水のペットボトルを常に5本ストックしています。

習慣的に水を飲んでいたおかげもあり、帰省した地震の前日にコンビニへ寄り2本を買っていたため少量ずつ飲めていましたが、実家に住む家族のあまりにも低い防災意識にショックを覚えました。

地震に慣れていない方や普段から危機意識がない方、日常的に水を飲まない方は、飲料水をストックする意識や習慣がありません。

しかし、周辺の家屋倒壊・半壊、石垣や土壁の崩れを目の当たりにしたことで、今回の地震を体感した人たちは改めていま一度、防災意識を高めて備えを見直すことでしょう。

もちろん平常時でも、食料・飲料の消費・賞味期限を確認しながら、定期的に防災グッズを揃えておくことが必要です。

お住まいの自治体によっては、断水した翌日には給水の手配をしてくれますが、1人に1回という制限は必ずあると思います。

いつも利用するスーパーなどで、無料提供されている水がある場合は、断水時のトイレや洗面に使えるようストックしておくこともおすすめします。

断水や物流の停滞を想定して事前の飲料水は多めに用意

終わりに

東日本大震災での都内と同じ震度5強でも、まったく違う地面の揺れを体験した能登半島地震。

命を落とすかもしれない恐怖と同時に、断水の厳しさや電気のありがたみを味わいました。

同時に、実家での備えがないことにショックを覚えましたが、今までに感じたことのない揺れを一度体験してみないと防災グッズの重要さがわからないこともあるでしょう。

地震が起きてもライフラインが途絶えても冷静に、落ち着いて避難行動や生活ができるように、平常時から防災グッズや非常用備蓄品を揃えておきましょう。

地震災害時に必要な防災グッズ・非常用備蓄品一式

最後に。

このたび能登半島を震源とする大規模地震により犠牲となられた方々に心よりお悔み申し上げるとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

今もなお余震が続いており、予断を許さない状況の中で、被災された皆様の安全と、1日も早い復興をお祈り申し上げます。

石川県と富山県公式では、直接の災害義援金を受け付けていますので、詳しくは各サイトをご参考ください。

ふるさと納税でも令和6年能登半島地震の災害支援緊急寄附受付を市町村別に行っています。

以下の記事では、強い地震が発生した時、揺れが収まった時にやること・注意することについて紹介しています。

インフラの障害はもちろん、避難行動として自宅に留まるか避難所へ行くかによっても対応が異なってきます。

非常事態が起きた時に人間に働く2つの心理についても解説していますので、併せてお読みください。

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