知る 歳時記・暦

四季や二十四節気、五節句など…季節を表す5つの暦それぞれの意味を総まとめ

2024年2月4日

当サイトの記事内には広告を含む場合があります

四季や二十四節気、五節句など…季節を表す5つの暦それぞれの意味

1年365日を暮らす生活とは切り離せない、季節。

季節には、古代中国で考案されたものから日本で独自に定められたものもあります。

私たちが聞き覚えのある風習や行事も、実は季節と深く関わる言葉かもしれません。

今回は、古くから伝わってきた季節や気候など時期に応じて定められた暦について紹介します。

季節の変化をつかむための手段として用いられてきた美しい暦の言葉、季節の移ろいに応じた暮らしの参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

颯彩(ふーあ)

  • 当ブログ2年目、投稿記事150本以上
  • 旅トレイル・カメラ歴10年以上、ギフト100件以上
  • Web歴13年・デザイナー&コーダー時々エディタ

運営者情報を見る

季節と気候の概念・種類

季節と気候は1年を安全に楽しく過ごすために切り離せない暮らしの計り

私たちは、1年を安全に楽しく過ごすために季節と気候は切り離せない暮らしの計りです。

漢字の「節」には、季節の節目という意味があり、節ごとにさまざまな行事や節句が古くから行われていました。

これらの言葉は暦からきており、季節の「季」は「四季」、「節」と気候の「気」は「二十四節気」、「候」は「七十二候」のことを指します。

春・夏・秋・冬を総称した「四季」は日常でもよく使われるため馴染みがありますが、「二十四節気」や「七十二候」はあまり聞き慣れない暦でしょう。

四季が1年を4等分したように、1年を24等分にしたものが「二十四節気」で、二十四節気をさらに細分化し72つに分かれたものが「七十二候」です。

他にも季節を表す言葉がたくさんあります。

次項からは、季節や気候の種類とそれぞれの意味について説明していきます。

春・夏・秋・冬という言葉と同じように二十四節気や七十二候にもそれぞれに名前がついており、季節・気候の変化や動植物の生態を表現している言葉の意味を知ると面白いでしょう。

四季の分け方と特徴

四季は1年の間に移りゆく4つの季節で春・夏・秋・冬のこと

四季(しき)は、1年の間に移りゆく4つの季節で、あなたもご存知の通り春・夏・秋・冬のことです。

12ヶ月で構成される1年を3ヶ月ずつ4等分し、旧暦では1月から3月までを春、4月から6月までを夏、7月から9月までを秋、10月から12月までは冬としていました。

現在の新暦では、3月から5月までを春、6月から8月までを夏、9月から11月までを秋、12月から2月までを冬と呼んでいます。

季節旧暦新暦
1月~3月3月~5月
4月~6月6月~8月
7月~9月9月~11月
7月~9月12月~2月

四季は、1年を3ヶ月ずつ単純に4分割していることからそれぞれの気候や気温などが大きく異なり、季節がはっきりしているのが特徴です。

地球上で日本列島がある位置は、夏と冬で太陽の光の当たり方に違いがあり、夏は光を受ける角度が直角に近くなり、冬は光を受ける角度が小さくなります。

また周辺を海で囲まれているため、夏は南東風と季節風が吹き冬は海流の影響を受けて偏西風が吹くことと、南北に細長い形をしていることから北の北海道は亜寒帯、南の沖縄は亜熱帯で、他の地域は温帯に属していることが関係しています。

そうなると日本で四季が一番はっきりしているのは中央部となり、日本海沿岸のほぼ中央部にある新潟は四季の変化が強く表れやすいといえるでしょう。

春の季節と特徴

春といえば桜の季節

春は、寒い冬から気温が上がり始め雪や氷が溶けて植物が芽を出し、朝晩はまだ肌寒さが残るものの日中が次第に暖かくなる季節です。

山々に生える草木が芽吹いて全体が明るくなり、花々がつぼみをつけて満開になっていきます。

同時に、土中や巣穴にこもっていた生き物たちも冬眠から目覚め動き始めます。

夏の季節と特徴

夏は緑の鮮やかな季節

夏は、汗ばむほど暑くなり草木が青々と茂る新緑を迎えますが、一方で梅雨時期もあり台風や洪水など多くの気象災害が発生しやすい季節です。

雷雨や暴風雨を乗り越え梅雨が明けると、一気に暑さが増していきます。

日本の夏は湿度が高いため蒸し暑く、最高気温が35℃以上の日を猛暑日、30℃以上の日を真夏日、25℃以上の日を夏日と表しています。

秋の季節と特徴

秋といえば紅葉の季節

秋は、暑さが和らいで過ごしやすくなっていき、実りの秋といわれるように稲などの穀物や果物が豊富に収穫できる季節です。

日本の秋といえばやはり紅葉で、気温が低いほど色づきが早まり夏の緑から黄・赤へと鮮やかに染まっていきます。

そしてやがて広葉樹が葉を落とし、草が枯れて冬へと向かうため気候の変化を感じやすくなります。

冬の季節と特徴

冬に見られる雪化粧した南天

冬は、気温が低くなり草木や植物は枯れ、生き物たちは暖かな春がやってくるまで土中や巣穴にこもって冬眠する季節です。

葉を落とした山々は色をなくし空も厚い灰色の雲に覆われていき、最高気温が0℃未満の日を冬日または真冬日といいます。

陽射しも少なくなり最も寒さが極まる一方で、クリスマスや新年を迎える華やかな行事もあります。

ここがポイント

四季は春・夏・秋・冬のことを指し、1年12ヶ月から3ヶ月ずつ4つに分けた言葉で季節がはっきりしていることが特徴です。

二十四節気の分け方と特徴

二十四節気は季節の変化を示す指標

二十四節気(にじゅうしせっき)は、季節の変化を示す指標で太陽の日長変化や地球に届く太陽の光量に関わる暦です。

季節や気候などの視点で地球上の1年を仕分ける方法として、中国の戦国時代に発明されました。

春分や秋分、夏至、冬至といった季節を表す言葉をニュースなどで聞いたこともあるでしょう、これらも二十四節気の一部にあたります。

二十四節気の24つある季節を表す言葉の意味については、下記記事で解説していますのでご参考ください。

七十二候の分け方と特徴

七十二候は二十四節気をさらに細分化した季節の言葉

七十二候(しちじゅうにこう)は、二十四節気をさらに細分化した暦です。

古代中国で考案された季節を表す方式の1つで、二十四節気の各節気(約15日)をそれぞれ約5日ずつ初候・二候・三候で3等分し、1年を72つに分けた期間を指します。

1年を72等分にした七十二候は、それぞれの季節や時期に応じた気象の変化や動植物の行動を表す短い言葉になっているのが特徴で、季節を5日と短く区切ることで季節の移ろいを細かく示しているのです。

七十二候の72ものある季節や気候を表す言葉の意味については、下記記事で解説していますのでご参考ください。

雑節について

雑節は季節を的確に掴むための目安として日本で作られた暦

二十四節気や七十二候とは別に季節の変化をより的確に掴むための目安として、雑節(ざっせつ)と呼ばれる暦があり、今でも行事などが行われています。

雑節は二十四節気や七十二候のように中国から伝わったものではなく、日本人の生活文化から生まれたものです。

日本で補助的に作られた独自の暦であるため、節分や土用などあなたも聞き覚えのある季節の言葉があるでしょう。

雑節については、下記記事を併せてお読みください。

五節句について

五節句は季節の変わり目に無病息災などを願いお供え物や邪気払いをする伝統行事

桃の節句や端午の節句など、昔から伝わる行事を聞いたことがある人もいるでしょう。

季節の変わり目に無病息災や子孫繁栄などを願い、神様にお供え物をしたり邪気を払ったりする伝統行事を五節句といい、五節供(ごせっく)とも呼ばれます。

奈良時代に中国から伝わった、1・3・5・7・9の同じ奇数が重なる日を縁起のよい日と考えられていました。

現在の日本に残っている節句は5つで、1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕、9月9日の重陽です。

なお1月1日は元旦として別格とされたため、1月7日が節句に取り入れられました。

五節句については、下記記事を併せてお読みください。

季節を表す暦の言葉まとめ

四季だけではない季節を表す仕組みや暦で彩り豊かな生活・暮らしを

春夏秋冬の四季だけではない、季節を表す仕組みや暦。

古代中国で考案された季節だけではなく、日本で独自に作られた季節もあります。

いずれも天気予報などがなかった時代から季節の移り変わりを知る手段として、主に農家の人たちにとっては今でも欠かすことのできない暦です。

二十四節気の美しい2字の言葉、七十二候の気象や動植物を表す短文、日本で補助的に作られた雑節と、数多くある季節の意味がわかることで色とりどりの深い季節感のある365日を過ごしたいものですね。

以下の記事では、年中行事と国民の祝日をカレンダー形式に一覧紹介しています。

時期や季節に応じて、古くから風習として引き継がれてきた伝統文化を解説していますのでご参考ください。

  • ブログランキング・にほんブログ村へ
  • 人気ブログランキングでフォロー

-知る, 歳時記・暦
-