12日に1度の周期でやってくる、寅の日。
お金にまつわることをするのに縁起のよい吉日とされていますが、寅の日がどんな日なのかまでは、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、金運招来日とも呼ばれる寅の日の意味から、毘沙門天との関係による由来、当日にやるといいこと・やってはいけないこと、過ごし方を解説します。
また、他の吉日と組み合わせた最強寅の日も紹介しますので、金運アップのためのご参考になれば幸いです。
寅の日とは
寅の日(とらのひ)は、十二支の寅にあたる日で、12日ごとに巡ってくる吉日のひとつです。
虎の体毛が黄金色であることから、金運の象徴として「金運招来日」とも呼ばれています。
寅の日の由来・概念
寅の日は、七福神の一神であり、金運と福徳の神様でもある毘沙門天が、寅年・寅の月・寅の日・寅の刻に現れたことがこの日の由来となっています。
また、「虎(寅)は千里往(い)って千里還(かえ)る」ということわざにちなんで、「無事に帰る」と捉えて、旅立ちの日によいとされています。
1日に千里も離れた遠い場所へ行くにも関わらず、無事にまた戻ってくるという虎の習性からきているこの言葉と、毘沙門天のもつ金運と財運にあやかった日となっているのです。
そんな寅の日は、考えようによっては出ていったものが必ず戻ってくる日とされ、お金の出入りはもちろん、旅行に行っても安全かつ無事に戻ることができるという意味合いももっています。
寅の日の決め方
日本では、古くから旧暦を用いながら、年・月・日・時刻・方位などを示すために、干支が使われていました。
前述の通り、寅の日は干支をもとに決められているため、12日に1度巡ってきます。
つまり、1ヶ月で2~3日は寅の日がやってくることになり、周期としては約20~40日の間に1回訪れる、暦の上の吉日のひとつとなります。
寅の日にやるといいことは?
金運と福徳の神、毘沙門天の遣いともされる虎から生まれた寅の日。
お金に関して縁起がよい寅の日には、どんなことをやるといいのでしょうか?
旅行に出かける
虎が千里の道を行っても無事に帰ってくる力をもっていることから、寅の日に旅立つと事故や不幸に巻き込まれることなく安全に帰ってくることができるとされています。
寅の日に合わせることは難しいかもしれませんが、旅の計画を立てる時には出発日を意識するといいでしょう。
宝くじを買う
寅の日は、金運が高まることから日本人も気にする吉日でもあります。
お金にまつわるものを購入するのに最適な日に、宝くじの購入日に選ぶ方も多いといわれています。
宝くじ売り場にかけられているカレンダーには、寅の日に印をつけているところもあるほどです。
宝くじに当選するかは別として、毘沙門天の金運・財運をしっかりとお借りしたいものですね。
家や車など高価な買い物をする
寅の日は、家や車などの高価な買い物にも適している日です。
虎が遠く離れた場所から無事に戻ってくるという習性があるように、お金を使うことにも相性がよく、使ったお金がすぐに戻ってくるという意味もあります。
また、ローンを組むために融資を受けることになったり、お金の借り入れをしたりする場合も、すぐに返済できると解釈できるため、大きな決断が必要な出費には寅の日に行うのがおすすめでしょう。
財布の買い替え
虎の模様を特徴づける黄金色は、金運との結びつきが強い色です。
そのため、寅の日に買った財布にはお金が貯まる縁起がよいとされてきました。
財布を新調したり購入した財布を使い始めたりするのにも、出ていったお金がすぐに戻ってくる、お金を呼んできてくれる力が寅の日にはあるといわれています。
寅の日にやってはいけないことは?
寅の日は、基本的に縁起のよい吉日であるため、やってはいけないことはほとんどありませんが、ただ1つだけ注意すべきことがあります。
それは、冠婚葬祭です。
先に説明した通り、寅の日には、出ていったものがすぐに戻ってくるという意味があります。
つまり、戻ってくることを期待しないことには向いていないということです。
結婚
元の場所に戻ってくるという意味合いをもつことから、寅の日に結婚式や入籍、プロポーズをすることは避けた方がいいでしょう。
結婚は出戻るという趣旨で考えると、離婚を連想させることにつながってきます。
葬式
葬儀を寅の日に行うと、死者が蘇ってさまよってしまう(故人が帰ってきてしまう)と考えられているため、注意が必要です。
寅の日に葬式を行わない地域もあり、気にする人もいるので事前に調べておくといいでしょう。
なお、通夜については、故人を「送り出す」というよりも、故人を「偲ぶ」という考え方が強いため、寅の日でも気にしなくてもいいかもしれません。
結婚や葬式だけとは限らないと思いますが、「千里往って千里還る」が悪い意味で働いてしまうようなことは、寅の日に行うのを避けた方が無難です。
2023年の寅の日
2023年の寅の日は、以下の通りです。
- 1月8日(日)、20日(金)
- 2月13日(月)、25日(土)
- 3月21日(火・祝)
- 4月2日(日)、14日(金)、26日(木)
- 5月8日(月)、20日(土)
- 6月1日(木)、13日(火)、25日(日)
- 7月7日(金)、19日(水)
- 8月12日(土)、24日(木)
- 9月5日(火)、17日(日)、29日(金)
- 10月11日(水)
- 11月4日(土)、28日(火)
- 12月22日(金)
2024年の寅の日
2024年の寅の日は、以下の通りです。
打ち消し線がついている日は、不成就日です。
不成就日と重なる日は、寅の日の運気が打ち消されてしまうため、不成就日を避けたい時の参考にしてください。
1月の寅の日
3日(水)・15日(月)・27日(土)
2月の寅の日
8日(木)・20日(火)
3月の寅の日
3日(日)・15日(金)・27日(水)
4月の寅の日
8日(月)・20日(土)
5月の寅の日
2日(木)・14日(火)・26日(日)
6月の寅の日
7日(金)・19日(水)
7月の寅の日
1日(月)・13日(土)・25日(木)
8月の寅の日
6日(火)・18日(日)・30日(金)
9月の寅の日
11日(水)・23日(月・振替休日)
10月の寅の日
5日(土)・17日(木)・29日(火)
11月の寅の日
10日(日)・22日(金)
12月の寅の日
4日(水)・16日(月)・28日(土)
※打ち消し線は不成就日
他の吉日と重なる最強寅の日
一粒万倍日など、他の吉日と重なる最強寅の日です。
他の吉日と組み合わせることで運気が増幅されるため、さらなる金運上昇を期待したい場合は注目です。
- 2月20日(火):寅の日×大安×不成就日
- 3月3日(日):寅の日×大安
- 3月15日(金):寅の日×一粒万倍日×天赦日
- 3月27日(水):寅の日×一粒万倍日×不成就日
- 10月5日(土):寅の日×大安
- 10月17日(木):寅の日×大安
- 10月29日(火):寅の日×大安
2月20日(火)と3月27日(水)は、不成就日と重なるため注意しましょう。
終わりに
一粒万倍日や天赦日と並ぶほど、金運に期待できる寅の日。
出ていったものが必ず戻ってくる日とされ、お金の出入りはもちろん、旅行に行っても安全かつ無事に戻ることができるという意味合いももっています。
ただし、「千里往って千里還る」が悪い意味で働いてしまうようなことは注意が必要です。
寅の日は、月に2~3日やってくるため、一粒万倍日や天赦日など他の吉日をうまく組み合わせて、さらなる金運上昇に期待したいものですね。
以下の記事では、一粒万倍日をはじめ、天赦日や寅の日、巳の日など、吉日とされる開運日についてまとめていますので併せてお読みください。
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一粒万倍日や天赦日、寅の日など縁起のよい吉日が重なる開運日を総チェック
2024/1/21
一粒万倍日
一粒万倍日は、日本における縁起のいい吉日のひとつで、文字通り、一が万倍になる縁起のよい吉日です。
日本が農耕中心だった時代に「一粒の籾(もみ)が、万倍の籾をつけた稲穂に育つように」と、作物の豊作を願ったことがこの日の発祥となっています。
不成就日
不成就日は、一粒万倍日とは反対の意味をもつ日で、その名前通り何事も成就しない凶日です。
何かを始めることにも適さない日で、何をしてもうまくいかない、何をしても良い結果にならない、願い事が叶わない日という意味があります。
また、不成就日が一粒万倍日や大安、天赦日といった吉日と重なると、その運気が削ぎ落とされるといわれているため、その日は静かに過ごした方が無難です。