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七五三のお参りはいつまで?起源や儀式の意味や3歳・5歳・7歳の理由、過ごし方

2023年10月16日

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3歳・5歳・7歳の子どもの成長を祝う七五三。

着物や袴を着てお参りにいったり、記念写真を撮ったり千歳飴を食べたり。

なんとなく知っている七五三ですが、何がきっかけで七五三という習わしが生まれたのか。

なぜ3歳・5歳・7歳なのか、何が理由でどんな行事を行うのかまで具体的には知らない人も多いのではないでしょうか。

今回は七五三の意味や起源、節目に行われる儀式や過ごし方などを紹介します。

3歳・5歳・7歳の子どもが対象となる理由や時期についても解説しますので、七五三の雑学を知るご参考になれば幸いです。

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他の年中行事・イベントについては、下記記事でまとめていますので併せてご参考ください。

七五三とは

七五三詣でおみくじを引く家族

七五三は、3歳・5歳・7歳の子どもの成長を祝う儀式を総称したものです。

子どもの成長を祝う日本の年中行事で、神社や寺などに出向いて七五三詣を行いここまで無事に育った報告と感謝これからも元気に育つように祈願をします。

七五三詣とは七五三参りともいい、子どもの成長を祝い3歳・5歳・7歳という節目ごとに神社へお参りをする古くから行われている伝統的な行事です。

七五三の起源・由来

七五三は、平安時代の宮中で行われていた祭事が始まりだとされています。

現在と違い、昔は治療や薬もなく医療が発達していなかったため子どもは7歳まで生きることが難しいほど死亡率が非常に高く、7歳に達するまでは神の子として扱われていました。

そのため3歳は髪を伸ばし始める「髪置き」5歳は初めて袴を身につける「袴着」7歳は大人の帯を締める「帯解き」といった節目に成長を祝う儀式を行い子どもの長寿を祈願するようになりました。

後に七五三という風習は、江戸時代に入ると武家や商人の間で広まり、明治時代には一般国民にも伝わるようになり、現在の形になったのは大正時代からとされています。

現在の七五三の形

医療が発達した現代では、3歳から7歳までの子どもが病気になりやすかった当時に比べると病気や死亡の心配はなくなりました。

しかし子どもを思う親心に変わりはなく、3歳・5歳・7歳の子どもを対象にした七五三という形は現在も受け継がれています。

七五三の具体的な過ごし方は後述しますが、当日は神社へお参りをしたり記念写真を撮ったり、千歳飴を食べたりして過ごします。

七五三の時期はいつ?

七五三のある11月カレンダー

子どもの成長をお祝いする七五三は、毎年11月15日です。

七五三が11月15日に定められた理由は諸説ありますが、主に以下のことが伝えられています。

徳川将軍家の「髪置きの儀」

江戸時代の第5代将軍・徳川綱吉の長男である徳松はもともと身体が弱く、11月15日に健康を祈願して行われた「髪置きの儀」が踏襲されたという説が有力です。

その後には徳松がすくすくと成長したことにあやかり、七五三の儀式を行う日として広まったといわれています。

旧暦の陰陽道や鬼宿

旧暦の11月は、陰陽道の陰が極まって陽にかえる「一陽来復」という縁起のよい月だったという説があります。

また11月15日は二十八宿の鬼宿(きしゅく)にあたり、どのお祝い事にも最良の日であるとされた説もあります。

二十八宿の鬼宿については、下記記事をご参考ください。

旧暦の収穫と満月

旧暦の11月は秋の収穫を終え豊作を神仏に感謝する月で、旧暦の15日は月の満ち欠けをもとに必ず満月になることでお祝い事に適していました。

収穫を終える11月の、満月の日である15日に、氏神様への感謝を兼ねて子どもの成長も感謝して今後を祈るようになったという説です。

月の満ち欠けについては、下記記事をご参考ください。

出雲大社と足し算

11月は、島根県にある出雲大社に全国の神々が集まる月として知られています。

また七五三の数字を足すと15になることから、11月15日になったという説もあります。

明治時代になると新暦の11月15日に行われるようになりましたが、現在では11月15日にこだわらずに11月中のいずれかの土・日・祝日に行なうことも多くなっています。

3歳・5歳・7歳という節目の意味

七五三は、なぜ3歳・5歳・7歳の子どもが対象と決められたのでしょうか。

3歳・5歳・7歳を節目とする理由

晴れ着を着た3歳・5歳・7歳の子どもたち

節目を3歳・5歳・7歳としていた理由は諸説ありますが、まず暦が中国から伝わってきた時に奇数は陽、つまり縁起がよいとされていました。

子どもは3歳から言葉を話せるようになり、5歳には自分の頭で考えられるようになってきます。

7歳になると子どもの歯である乳歯が大人の歯に生え替わっていく頃でしょうか。

3歳で言葉を理解し、5歳で知恵がつき、7歳で乳歯が生え替わるという成長の節目により、心や体が少しずつ大きくなっていくことを祝うようになったともいわれています。

医療が発達していなかった当時は子どもの死亡率が高く、7歳までは神の子とされていました。

7歳は神の子から人間として現世に命が定着する・完全に誕生するお祝いの歳とされていたため、七五三の中でも7歳の儀式を重視する家庭や地域が多いです。

七五三は地域によって発展したり文化が少し違ったりすることもありますが、起源となったのが後述する3つの儀式です。

3歳・5歳・7歳の儀式と意味

絵馬を掛ける女の子

七五三とは、3歳・5歳・7歳の節目に成長を祝う儀式です。

平安時代の宮中で行われていた儀式が由来で、3歳は「髪置き」、5歳は「袴着」、7歳は「帯解き」と3つに分類されていました。

  • 男女ともに髪を伸ばし始める、3歳の「髪置きの儀」
  • 男の子が初めて袴を身につける、5歳の「袴着の儀」
  • 女の子が紐付きの着物から帯を締める着物に替える、7歳の「帯解きの儀」

3歳の「髪置きの儀」

七五三のお参りをする女の子

髪置きの儀(かみおきのぎ)は、3歳の子どもに髪を伸ばし始めることを祝う儀式です。

平安時代当時は、3歳未満の乳幼児は男女ともに髪を伸ばさずに剃るという風習がありました。

頭を清潔に保つことで病気を防ぎ、後に健康な髪が生えてくると信じられていたためです。

3歳になると赤ちゃんから子どもに成長したお祝いとともに長寿を祈願するために、それまで剃っていた髪を伸ばすことが許されるようになります。

5歳の「袴着の儀」

袴着の儀で七五三の袴を着る5歳の男の子

袴着の儀(はかまぎのぎ)は、5歳に成長した男の子が初めて正装である袴をつける儀式です。

別名で「着袴(ちゃっこ)の儀」とも呼ばれ、当初は男女ともに行っていた儀式でしたが江戸時代に男の子のみの儀式に変わり、正装である袴を初めて身につけて少年の仲間入りをします。

碁盤の上に乗り、吉方を向いて左足から袴を履く決まりがあり、天下をとるという意味で将来の成功を祈るためです。

現代の皇室では、袴着の儀に続いて碁盤の上から飛び降りる「深曽木(ふかそぎ)の儀」が行われ、これに倣って「碁盤の儀」を七五三詣の時期に開催している神社も全国各地にあります。

7歳の「帯解きの儀」

帯解きの儀で七五三の着物を着る女の子

帯解の儀(おびときのぎ)は、7歳に成長した女の子が着物を留めている紐を帯に変える儀式です。

子どもが紐付きの着物から初めて大人と同じように帯を締めて本格的な着物に袖を通す節目で、着物を着る際に帯を結べるようになったことをお祝いします。

当初は男女ともに9歳で行われていたとされていますが、江戸時代に男の子は5歳の「袴着の儀」、女の子は7歳でこの儀式を行う形に変わったと伝えられています。

男女別に異なる七五三のお祝い

上記のように、3歳・5歳・7歳それぞれの節目で行われる髪置きの儀・帯解の儀・髪置きの儀を総称して、明治時代には「七五三」と呼ばれるようになりました。

一般的に男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳に晴れ着を着て、神社にお参りをしますが、各家庭や地域によって異なる場合がありますので確認しましょう。

七五三の過ごし方

七五三の意味や儀式の由来を理解できたところで、当日には何をして過ごすのでしょうか。

神社でお参りをする(七五三詣)

七五三詣のお参りをする家族

七五三詣は、男の子は3歳と5歳・女の子は3歳と7歳に晴れ着を着て神社へ出向きお参りをし、子どもが無事に育った報告と成長への感謝、今後の健勝を祈ります。

七五三のお参りに出向く神社は、基本的には氏神様が祭られている地域の神社とされています。

氏神様というのは地元にある神社の神様を意味し、あなたの生まれた地域にある神社です。

時期は正式な11月15日にこだわる必要はなく、仕事の都合などにより家族揃ってお参りにいくのが難しいことから、10月末から11月にかけて都合のつく日に参拝するのが習わしとなっています。

11月は神社が七五三の繁忙期で混雑することが予想されるため、10月に早々とお参りするのもおすすめです。

ただし宗教上の理由などから、家庭や地域により神社へお参りはしないなど慣習が異なるため確認しましょう。

記念写真を撮る

七五三の記念撮影をする家族

昔の七五三は、家族で写真を撮ることはなく子どもの健康を願うために神社へお参りにいくのが習慣でした。

現代では子どもの成長を喜び、神社に限らず思い出の場所や写真店のスタジオなど家族で記念写真を撮ることが多くなっています。

男の子は3歳で被布、5歳で羽織袴を着て七五三の記念撮影をします。

女の子は3歳で被布を着用し、7歳では振袖を着て七五三の記念撮影をしますが、近年ではドレス姿で撮影をすることも多いです。

写真のプロに撮ってもらうため、一生に残る記念写真になる、機会がないと写真を撮らない、兄弟姉妹と一緒に撮るという理由で予約する家庭もあります。

ただし3歳では七五三のお祝いをしない、写真撮影はしないなど各家庭や地域によって習慣が異なる場合があるため一般的なこととして参考にしてください。

七五三に記念撮影を必ずしなければならないという決まりはないため、各家庭で子どもの数ある記念の1つとして残すかは各家庭で判断しましょう。

千歳飴を食べる

千歳飴を持つ女の子

七五三の食べ物といえば、千歳飴を想像する人も多いでしょう。

江戸時代に浅草の飴屋で、千年飴として作られたのが始まりです。

千歳飴は「千歳」という名前通り1000歳の飴と書くため、1000歳まで長生きするようにという願いが込められています。

現実には1000歳まで生きることは難しいですが、そのくらい元気に成長し長生きできますようにという意味があります。

縁起物として紅白の千歳飴が主流となっていますが、近年ではカラフルな色を使って作られるようになり、動物などのシンプルな絵柄の千歳飴や可愛いキャラクターが描かれた千歳飴の袋といった、子どもが喜ぶようなデザインを目にすることも多いです。

七五三に関するQ&A

七五三に関する疑問や不明点を、Q&A形式でまとめてみました。

七五三の当日にやることは?

七五三のお参りをする男の子

七五三の当日にやる行事としては、主に七五三詣、食事会、記念撮影が挙げられます。

1日ですべてを済ませるには着付け・記念撮影・七五三詣・食事会の流れがスムーズですが、兄弟姉妹がいたり遠方の神社へ参拝したりする場合には慌ただしいかもしれないため、しっかり計画を立てながら進行したいものですね。

七五三のお参りはいつまで?

七五三詣で神社へお参りをする正式な日にちは、11月15日です。

前述通り江戸時代の第5代将軍・徳川綱吉が、11月15日に長男徳松の「髪置きの儀」を行ったことが現代まで伝わる七五三詣の始まりとされています。

ただし、家族の都合もあるためお参りの日にちは必ずしも11月15日でなければいけないという決まりはありません。

近年では着付けや記念撮影など合わせて10月から12月の時期にお参りに訪れる家庭も多いです。

七五三詣は神社とお寺のどちら?

神社の手水舎

神社の教えは神道、お寺の教えは仏教です。

古来から日本の宗教は神道で、生まれた土地の氏神様である産土神が子どもを守るといわれ、七五三では地元や自宅近くの神社へ参拝をするものでした。

一方、仏教のお寺でも七五三の参拝を受け付けています。

仏教では仏様やご先祖様が子どもを守るといわれ、七五三にお寺を参拝して仏様やご先祖様へ感謝の気持ちを捧げることもできます。

結論として一般的には古くから伝わる神社ですが、神様よりも仏様やご先祖様を重んじるのであればお寺へお参りします。

神社かお寺か迷った場合には、近くの神社仏閣や家族にとって思い出のある神社仏閣、有名な神社仏閣など子どもへの負担を考慮して決めるとよいでしょう。

七五三詣で参拝する氏神様とは?

氏神様というのは地元にある神社の神様を意味し、その地域に居住している人々は氏子といいます。

あなたが生まれた土地の氏神様である「産土神(うぶすながみ)」が、子どもを守るといわれているためです。

しかし仕事や結婚、育児などの理由で、生まれ故郷から別の土地へ移住することもあるでしょう。

現代ではどの神社へ参拝するかとくに決まりはなく、氏神様に子どもの成長を感謝し祈りを捧げるというのが七五三の目的のため、あなたや家族の居住する地域の神社でもいいのです。

子どもの節目を祝う七五三まとめ

賽銭箱と折り紙鶴

平安時代に行われていた3歳の髪置き・5歳の袴着・7歳の帯解きという3つの儀式から生まれた七五三は、現代でも子どもの健やかな成長をお祝いする古くからの行事として受け継がれています。

しかし両親も子どもも忙しい現代では、七五三のもつ意味が薄れつつあります。

七五三では七五三詣という神社参拝と記念撮影が一般的ですが、11月15日前後は神社も写真スタジオも混み合いますので早めに予約や準備をしたほうがいいでしょう。

筆者は幼い頃、そろばんの上に立たされ餡らしき詰め物を身体に当てられていた記憶があるのですが、七五三の3歳と関係があるのかいまだ謎のままです。

兄弟も同じようにされていた写真が残っているため、次回に帰省した時にでも聞いてみようと思います。

地域や家庭により伝わってきた七五三の風習に多少の違いはあるでしょうが、子どもの成長を喜び、さらに無事に育つように祈る意味では同じです。

思い出を残すことも大事なことですが、私たち人間の及ばない力に生かされていることへの感謝の気持ちこそ一番大切なことのため、未来を繋ぐ子どもたちの成長をお祝いしたいものですね。

以下の記事では、同じく子どもの成長を祝うこどもの日ができた由来や意味、端午の節句との違いを紹介しています。

空高く泳ぐ鯉のぼりや武士の姿をした五月人形、菖蒲など昔から伝わる風習の意味についても解説していますので併せてご参考ください。

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