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被災経験を糧に生まれた2つの防災ヘルメット、オサメットとボウメットの特徴や機能

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被災経験から開発・製造に尽力した2社による防災用ヘルメット、オサメットとボウメットを紹介

強い地震が起きた時、急所となる頭部を守るために必要なヘルメット。

グッドデザイン賞を受賞しているオサメットは、A4サイズのケースに収まるほどコンパクトな折り畳み式の防災用ヘルメットです。

自宅や店舗、職場などの省スペースでもしっかりコンパクトに並べて収納できます。

ボウメットは、帽子とヘルメットを兼ね備えた簡易型ヘルメットです。

普段通りの服装にヘルメットの機能がついたキャップを被るだけでいいというカジュアルな過ごし方ができます。

今回は、加賀産業株式会社が製造販売するオサメットと、株式会社ヒカリネットが展開するボウメットを紹介します。

  • オサメット(加賀産業株式会社)
  • ボウメット(株式会社ヒカリネット)

双方ともに東日本大震災での被災経験を教訓にヘルメットを開発・製造してきた思い入れがあるため、家族や従業員などの安全を守るための1アイテムとしてご参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

颯彩(ふーあ)

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オサメットとは

加賀産業株式会社が製造販売するオサメットは折り畳み式の防災用ヘルメット

オサメットは、加賀産業株式会社が製造販売する折り畳み式の防災用ヘルメットです。

現在ではブランド名として扱っていますが、もともとはこの折り畳み式のヘルメットを開発したことが始まりです。

加賀産業株式会社について

加賀産業株式会社は、航空宇宙機器部品の製造・販売を主な事業としていますが、もともとはヘルメット製造で設立した経緯があります。

そこへ2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、防災用品の製造事業をスタートしました。

そして人間の急所である頭を守るために、折り畳めるヘルメットのオサメットが誕生しました。

オサメットのように身近に感じられる防災用品を提供したいという想いから、防災用品ブランドとして「OSAMET(オサメット)」が始まりました。

オサメットの主な特徴

折り畳み式ヘルメットのオサメットには、4つの主な特徴があります。

  • 場所をとらないコンパクト設計
  • 国家検定合格で子どもにも安全
  • 折り畳み式なのに使い方も簡単
  • グッドデザイン賞を受賞

場所をとらないコンパクト設計

オサメットはA4サイズのケース入りで書棚に挿し込むだけ

オサメットは、蛇腹形状の収縮式ヘルメットです。

シェルを4段に分割することによって折り畳んだ時は厚さは4.5cmと薄く、A4サイズに収まるコンパクトサイズのため場所を取らずに収納できます。

一冊の本と変わらないサイズ感から、本棚や引き出しに収納できてさっと取り出せるなどどこにおいても邪魔になりません。

通常のヘルメットではリュックがないと持ち運びが困難ですが、オサメットはビジネスバックやトートバッグに忍ばせて持ち運ぶことができます。

特に車や自転車、電車やバスなどの交通機関で移動する際にもかさばらない、いわゆる携帯型のヘルメットです。

国家検定合格で子どもにも安全

オサメットは、厚生労働省による労働安全衛生法規格検定の飛来・落下試験を取得しており、ただ便利なだけでなく国家検定に合格した高い安全性があります。

また、強化プラスチック製で耐久性もしっかりしています。

ランドセルにも入れることができるため、子どもの通学時や学校内の安全性を高めることが可能です。

折り畳み式なのに使い方も簡単

オサメットの内部には折り畳むためのボタン

大きな地震が発生した際、ヘルメットをすぐに使用できなければ意味がありません。

オサメットは収納から取り出したらそのまま頭に載せて下方向へ引っ張るだけで被ることができ、あとは紐を調節するだけです。

使用後の折り畳み時は、内側にある黄色のボタン3ヶ所を押してスライド式に折り畳むだけで容易に収納できます。

グッドデザイン賞を受賞

オサメットは、2018年にグッドデザイン賞を受賞しています。

折り畳みヘルメットはこれまでに複数販売されていますが、折り畳み時にA4用紙サイズに完全に収まり厚さが5cm以下の製品はなかったことが大きなポイントです。

ヘルメットをより身近に収納し緊急時はすぐに装着できるような仕組みで、組み立てる手間なく装着できる収納性と機動性にこだわった折り畳みヘルメットを開発しました。

装着時のヘルメットは通常のヘルメットがもつ丸みを踏襲し、高い衝撃吸収性能を発揮できます。

またヘルメットは安全に装着するために、ヘッドバンドの調整で頭部にフィットさせる必要があります。

オサメットは装着に機動性をもたせるために紐製バンド型のように調整方法が煩しいヘッドバンドではなく、ワンタッチで脱着できる樹脂製のヘッドバンドを採用したことも大きいです。

オサメットを装着した筆者の感想レビュー

オサメットは折り畳んだ時の薄さが他社より優れてグッドデザイン賞を受賞

ヘルメット自体は、災害時の必須アイテムでありながら収納のしづらさにデメリットを感じていて今日までなかなか購入までに至りませんでした。

強い地震などいざという時にすぐ手の届くところにあるべきだという希望を叶えたのがオサメットです。

オサメットのデザインは日常の生活空間にある引き出しや本棚などに置けるコンパクト性に優れ、いざという時に素早く簡単に装着できる実用性があるといえます。

オサメットの基本仕様

商品名オサメット(KGO-1)
材質ABS樹脂
頭囲寸法55~64cm
重量約375g
カラーホワイト/オレンジ/ブルー
標準装備品耳紐・絞りアゴ紐・発砲ライナー・ベッドバンド
検定合格規格飛来・落下物
価格4,400円(税込)
備考ジュニアサイズあり

オサメットの防災用品は、他にも防災リュックや防災セットなども揃えていますので、詳しくは上記の商品一覧をクリックして確認してください。

ボウメットとは

ヒカリネットのHIHブランドから販売されているボウネットは帽子型の防災ヘルメット

ボウメットは、見た目は野球帽に似たデザインなのに内部はヘルメットになっている帽子型簡易ヘルメットです。

株式会社ヒカリネットについて

商品についているHIHのロゴは、東日本大震災での被災をきっかけに株式会社ヒカリネットが立ち上げた防災ブランドです。

株式会社ヒカリネットは福島県を拠点にし、防災士としての知識をもとに実際の状況や行動を想定した防災セットの提案やオリジナル商品の開発に日々取り組んでいます。

ボウメットの主な特徴

ボウメットは、キャップにインナープロテクターを内蔵した簡易ヘルメットで衝撃を吸収します。

日常にプラスした小物感覚

ボウネットと同じHIHのシュラフ(寝袋)

普段使いもできるカジュアルなデザインで、頭頂部に接するポイントとスリット形状の工夫がされており軽快なフィット感です。

通常ヘルメットの半分以下の超軽量タイプで、キャップと変わらない見た目のため散歩や登山、ゴルフなどのシーンでも使用できます。

またヘルメットの着用義務がないものの、頭部の怪我が起きやすい環境で働いている方にも最適です。

防災以外ではこんな使い方も

ボウメットは、防災の備えとしてだけでなくジョギングやゴルフなどの軽いスポーツ、釣りやDIYなどの趣味にも役に立ちます。

軽い運動

ジョギングやゴルフ、スポーツ観戦など

趣味

釣りやDIY、登山、キャンプといったアウトドアなど

仕事

工場や倉庫作業などヘルメットの着用義務がない環境

他に2023年4月1日から年齢を問わず努力義務化された、自転車用ヘルメットとしての使用にもおすすめです。

ボウネットと梱包ケース

普段と変わらない場面で活用

― 万が一の際に頭部を守らなくてはならないけど、仰々しいヘルメットまでは被りたくない ―

日常生活を過ごす上で通常のヘルメットまで被りたくないけれど、簡易的で普段使いできる頭部を守るものがほしいと考えている方に向けたアイテムです。

なお、普段使いができそうなデザインや使い心地・軽さを優先しているため、通常のヘルメットほど強度は高くありません。

しかし何も身に着けていない状態や通常の帽子を被るよりは、多少頭部を守ってくれるでしょう。

ボウメットは頭部への衝撃力を緩衝するもので、衝撃を防止するものではありません。
大きな衝撃が想定される場合は通常のヘルメットを使用してください。
野球やスケートボードなどの激しいスポーツや乗り物での使用は、強い衝撃があった場合に構造上耐えられないためご注意ください。

ボウメットを装着した筆者の感想レビュー

ボウメットの内部

ジョギングや山歩きといった軽めのスポーツ、釣りやキャンプといったアウトドアシーンなどヘルメットの着用義務がない環境で、通常に近いヘルメットを被ると仰々しく見えます。

普段のカジュアルな装いのまま、頭部に最低限の保護機能が必要な時にボウメットは役に立ちます。

今回はコットン素材を選択しましたが、内部は通常ヘルメットのような密封状態ではなく隙間があるため通気性があります。

ただし真夏は熱がこもるため、予備としてライトメッシュ素材も備えておくといいかもしれません。

ボウメットの主な仕様・備考

商品名HIH ボウメット
素材コットン素材/ライトメッシュ素材(2種類)
重量160g
カラー全6色(コットン素材3色・ライトメッシュ素材3色)
価格3,980円(税込)
梱包サイズ幅28.6×高さ18.1×奥行き14.1cm

ボウメットは、帽子本体とインナープロテクターの取り外しが可能なため帽子部分の洗濯ができます。

また調整ベルト付きのため、56~60cmとサイズ調整が可能です(ライトメッシュ素材はマジックテープ)

現在、ボウメットの単品販売が品切れ中です。

なお、ボウメットが付属する防災リュックの2人用セットは販売されており、シュラフ(寝袋)や懐中電灯など最低限の必須アイテムが揃っていますのでチェックしてみてください。

被災経験から生まれたヘルメットまとめ

災害時に急所である頭を守るヘルメットは防災リュック同様に必須の防災グッズ

東日本大震災での被災経験により開発された2つのヘルメット。

オサメットはコンパクトに収納できる折り畳み式、ボウメットは普段使いもできる帽子に保護機能をプラスした簡易型で、どちらも全く異なる特徴と仕様ですが頭を守る点では共通しています。

ヘルメットは防災リュックや防災ボックスなど保管しておく場所によるため、収納力や耐久性などを意識しながら防災グッズと一緒に備えておきましょう。

以下の記事では、筆者が効率的に買い揃えたもしもの備え、防災グッズの参考例を紹介しています。

停電や断水が生じた場合を想定した内容になっていますのでご参考ください。

また必要最低限備えておくべき防災グッズについても、下記記事で解説していますので併せてお読みください。

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