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よみがえる青春のバイブル「矢沢あい展」レポート、3大限定特典情報も

2023年5月1日

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キービジュアル/矢沢あい展にて

「天使なんかじゃない」「ご近所物語」「NANA」「Paradise Kiss」―。

あなたは、漫画家の矢沢あい先生をご存知ですか?
学生時代、漫画を手にとって見たことがある人も多いのではないでしょうか。

2022年7月20日、東京会場を皮切りに開催をスタートした矢沢あい総監修「ALL TIME BEST 矢沢あい展」。
その後大阪や横浜、岡山で、2023年に入ってから京都や札幌でも開催されました。
次は名古屋にて7月26日より約3週間開催され、これが最後の会場となります。

今回は、そんな人気作品を懐かしく振り返っていただこうと、矢沢あい展での模様をレポートします。

矢沢あい展会場での様子

恋も、夢も、おしゃれも、人生で大切なことは矢沢あい作品から教わった―。

矢沢あい展の会場で最初に目に飛び込んでくる展示パネルのメッセージ。
まさにその通り過ぎて入った瞬間から懐かしさがこみあげてきます。

矢沢あいが総監修したこの展覧会は、300点におよぶ直筆原画やイラストとともに、初公開の関連資料から連載付録カットに至るまで豊富なアイテムが展示されています。

「天使なんかじゃない」「ご近所物語」、そして社会現象を起こした「NANA」など、数多くの作品を世に送り出している矢沢あいの“ベストアルバム”ともいえる原画展です。

会場では、心を奪われた表情で原画を見ている人たちをはじめ、NANAを彷彿とさせるロック調の衣服をまとったり、登場人物が愛用していたロッキンホース・バレリーナを履いたりしている若者たちなど、さまざまな世代のファンを見かけました。
また、赤ちゃんや小さな子供を連れているお母さん、作品について熱く語っている親子やカップルの姿もあり、世代を超えて矢沢あい作品が愛されていることを実感できます。

クリエイティブな世界だからこそスケールもクオリティも高く、今もなお変わらずに私たちの背中を押し続けてくれる名作の数々を会場で感じることができます。

そして数多くの展示作品を見終わった後、出口には矢沢あいによる自筆のメッセージが飾られています。
会場によって内容や挿絵も違うので、観にいかれる方はしっかりと受け止めてきてください。

ロッキンホース・バレリーナとは
ヴィヴィアン・ウェストウッドが1987年秋冬に発表した靴で、爪先部が反りあがり、厚い木製のソールを持つ木馬(ロッキング・ホース)を思わせる形です。
先端に丸みをつけた形状は、日本の芸妓が着物の裾が汚れないように履くぽっくり下駄をインスパイヤしたものだといわれています。

矢沢あいの経歴と作品特徴

矢沢あいは兵庫県尼崎市出身の女性漫画家で、1985年に「りぼんオリジナル」の読み切り作品「あの夏」でデビューしました。

その後に「マリンブルーの風に抱かれて」「天使なんかじゃない」「ご近所物語」とヒット作を続けて生み出しました。

2000年代に入っても人気は衰えることなく「Paradise Kiss」「NANA」へと続き、映画化もされました。
まさに、平成時代を生きる若者たちの青春とともに矢沢あいの漫画は存在していました。

そんな矢沢あい作品の特徴は、読者にとって憧れの世界を描いていたことでしょう。
例えば、「天使なんかじゃない」は主人公・冴島翠が繰り広げる自由な高校生活、「ご近所物語」と「Paradise Kiss」はクリエイティブな服飾学校が舞台となり、「NANA」では華やかに見えて苦悩も抱えるバンドマンたちとの日常を描いています。

どれも誰しもが一度は憧れる夢のような設定で、実際に筆者の周りでも「ご近所物語」の世界に憧れて服飾専門学校へ進学する人もいました。

その一方で、各作品に登場する人物たちが過ごす世界は、憧れが詰まっているものの、現実的な部分もしっかり描かれています。
主人公や周りの登場人物を含め、理想と現実の厳しさにもがきながら成長していく、好きな人と結ばれてハッピーエンドという少女漫画の王道ラブストーリーではないことが人気の理由だと筆者は感じています。

作品の呼び名について

矢沢あいの作品は漫画のタイトルが長いことが特徴でもあり、ファンの間では作品の話をする時に略称した呼び名がありますので覚えておきましょう。

  • 天ない=「天使なんかじゃない」
  • ご近所=「ご近所物語」
  • パラキス=「Paradise Kiss」
  • マリブル=「マリンブルーの風に抱かれて」

矢沢あい展の開催情報

東京会場
会期:2022年7月20日(水)~8月8日(月)※会期中無休
会場:新宿髙島屋・11階 特設会場

大阪会場
会期:2022年8月24日(水)~9月12日(月)※会期中無休
会場:大阪髙島屋・7階 グランドホール

横浜会場
会期:2022年9月21日(水)~10月10日(月•祝)※会期中無休
会場:横浜髙島屋・8階 ギャラリー

岡山会場
会期:2022年11月26日(土)~12月25日(日)
会場:イオンモール岡山・5階 おかやま未来ホール

京都会場
会期:2023年1月4日(水)~1月22日(日)
会場:大丸京都店・6階 大丸ミュージアムKYOTO

以下は、新たに巡回が追加された会場です。
これ以上は巡回の追加がないとのことですのでご注意ください。

札幌会場
会期:2023年3月8日(水)~3月27日(月)
会場:大丸札幌店・7階ホール

福岡会場
会期:2023年4月20日(木)~5月7日(日)
会場:大丸福岡天神店・本館8階 催場
開館時間:10時~20時(最終入場は閉場1時間前まで)
※最終日は18時閉場

仙台会場
会期:2023年6月2日(金)~7月2日(日)
会場:仙台フォーラス・8階 特設会場
開館時間:10時~19時(最終入場は午後6時30分)
※最終日は17時まで(最終入場は午後4時30分)

名古屋会場
会期:2023年7月26日(水)~8月14日(月)
会場:ジェイアール名古屋タカシマヤ・10階 特設会場

矢沢あい展の3大限定特典

セブンチケット限定プリント付き入場券

セブンイレブンでチケットを予約すると、L判サイズプリントがついた限定入場券が入手できます。
天使なんかじゃない、ご近所物語、下弦の月、Paradise Kiss、NANA、描きおろしキービジュアルの全6種から選べるので、イメージは公式サイトで確認してください。

L判のプリントイメージを見たい

セブンのチケット予約ページ

矢沢あい展オリジナルステッカー

来場者特典として、矢沢あい展オリジナルステッカーを1名様につき1枚もらえます。
天使なんかじゃない、ご近所物語、NANAの全3種あり、日替わりか週替わりで配布が変わるので、詳細は公式Instagramなどをチェックしてください。

公式Instagramを見たい

動く矢沢あい展記念スタンプ

LINEでも矢沢あい展の開催を記念して動くスタンプが登場しています。
すべて矢沢あい先生の描きおろしで、作品をまたいだ貴重なコラボやあの名シーンがスタンプになっています。

矢沢あい展記念スタンプを見たい

筆者もご覧の通り、入手してしまいました。

矢沢あい展の展覧会グッズ

展覧会グッズは定番のポストカードはもちろん、クリアファイルやマスキングテープといった文具から、アクリルスタンドやマグカップといった雑貨まで作品ごとにバリエーションが揃っています。
Tシャツ、バッグ、ネックレスといったアパレル商品から紅茶やドロップ缶の食品まであり、ここまでやる!?と思うほどグッズが豊富です。

個人的には、文具メーカーのデルフォニックスとコラボされたロルバーンのポケット付メモLが嬉しかったです。

また、額装画にもなるアートボードや複製原稿のほか、本展で展示されている原画やイラストを多数掲載された公式図録も注目です。
ここでしか読むことができない矢沢あい先生の特別インタビューなども収録されていて、矢沢あい作品の魅力が詰まった一冊です。

ただ、かなりの人気で在庫切れも出てきますので、グッズが欲しい方は早めにいかれた方がいいです。

グッズ販売について知りたい

矢沢あい展を観終えて(感想)

矢沢あい作品は、筆者にとって高校・大学時代を豊かにしてくれた青春のバイブルでした。

初めて読んだのが「マリンブルーの風に抱かれて」で、過去作品の原画を展示している撮影禁止エリアだったのが残念でしたが、サーフィンに惹かれサーファーが好きな理由もこれがきっかけでした。

天ないもご近所もパラキスも自分と重なる場面が多く懐かしくて、気がつけば2時間半も会場にいてしまいました。
制服のスカート丈はもちろん、ピアスもタバコもバイクも影響を受けていましたから。

高校卒業後の進路をギリギリまで決められず、自分の可能性を試したくて実家を出る覚悟や勇気もくれました。

実は筆者、1回では全てに目を通しきれなくて3回も観にいってきました。
来場者特典のオリジナルステッカーをコンプリートする目的もありましたが、毎回視点を変えて1回目は矢沢ワールドを突き進み、2回目はストーリーや1つ1つの言葉を噛み締め、3回目は原画をしっかり目に焼きつけるように観てきました。

原画も多く展示されていて製図ペンやシャーペン、カラーマーカーなどの手で描く繊細なアナログ原稿からPhotoshop(フォトショップ、略称フォトショ)を使った柔らかなデジタル原稿まで、下書きでも線が綺麗で1つ1つの台詞も身に沁みました。

アナログ原稿の自然な色遣いやフォトショを使ったデジタル原稿の表現も自分なりの発想で制作に活かせるので勉強にもなりました。

何よりも自分と同世代の女性から青春真っ盛りの男女学生、ベビーカーを引いた家族など、矢沢あい作品を好きな人たちが集まった空間は、言葉を交わさなくても同じ気持ちで一体感がありゆったりと流れていてよかったです。

当初の開催日程から追加日程も決定されたことですので、都合つく方はいくべし、ということはお伝えしておきます。

展覧会グッズではハガキセットだけを買うつもりが、画集とか図録とか買うタイプではないのにポスターまで購入してしまった筆者です。
可能であればいつか「NANA」が復活できる時がくるまで、と応援の気持ちで散財させていただきました。
地元友人の分まで展覧会グッズを購入し送ったら喜んでくれたのでよかったです。
ついでにLINEの矢沢あい展記念スタンプ情報も聞いて購入してしまいました。

久々に読み返したくなりましたが、実家に残しておいてくれてるかどうか微妙なところです。
新築時に自分の部屋はなくなっているので、キャリーケースに入れてあるはずですが今度帰省した時に確認してみます。
その前に書店でまとめ買いしてしまうかもしれませんが。

最後に、矢沢あい先生はじめ実行委員会のスタッフさんたち、そして作品を愛する方たちに感謝します。
幸せな時間や空間をありがとうございました。

終わりに

以上で、矢沢あい先生が総監修した展覧会「ALL TIME BEST 矢沢あい展」を紹介しました。

誰しもが必ず一度は手にする漫画、衝撃の走った作品が必ずあると思います。
時間ができてゆっくりと静かに過ごす予定にぜひ矢沢あい作品を読んで懐かしき学生時代を振り返ってみてはいかがでしょうか。

矢沢あい展公式サイトを見たい

※掲載写真は筆者が撮影したもので、会場では一部エリアを除きスマートフォンでのみ撮影可能となっています。

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